ハイブランドの歴史
ファッションを楽しむうえで、ブランドの歴史やルーツを理解しておくことは重要です。
私たちが普段なんとなく目にしているハイブランドのアイテムにもさまざまな歴史があり、それを知るだけで着こなしの自信が大きく変わるのは間違いありません。
ブランドの歴史とは、デザイナーの歴史でもあります。
多くの名デザイナーたちをモチーフにした映画を見れば、ファッションに人生を捧げた彼らのこだわりや苦悩、そして栄光を追体験することができるでしょう。
今回は各ハイブランドの歴史について紹介いたします。
【各ハイブランドの歴史】
ルイ・ヴィトン
1821年2月2日、フランス東部のフランシュ・コンテ地方に、ルイ・ヴィトンの創始者”ルイ・ヴィトン”は誕生しました。
14才になるとヴィトンはパリへと旅立ちます。実は、当時の養母と仲が悪かったらしく、家出同然で家を飛び出したとか・・・。
少年ルイ・ヴィトンは、パリまで400キロの道のりを、なんと2年もの歳月をかけて、ようやくパリへ辿り着き、そこで、荷造り用木箱製造兼荷造り職人として働き始めます。
鞄職人としての才能を開花させたルイ・ヴィトンは、30歳になると、フランス随一のオートクチュール鞄職人として、活躍をするほどになっていた。
コーチ
1941年、ニューヨークのマンハッタンで生まれたバッグ・ブランド 『コーチ』。後に世界的なブランドとなるコーチですが、始まりはロフトを工房とした、家族経営という小さな規模からでした。
たった6人の職人によるスタートでしたが、彼らは何代にも渡って使い続けられる高品質な革製品を作り出すことを志し、高いレベルの革小物を生み出す彼らのの名は徐々に浸透していく。
ブルガリ
1884年、ギリシャ出身のソティリオ・ブルガリがローマのシスティーナ通りに、彼の最初の店をオープンさせ、それが後に世界的なジュエリーブランドとなる「ブルガリ」の歴史の始まりとなる。
もともとギリシャで著名な銀細工の一家だったブルガリ家。歴史ある一家の中でも将来を期待されて育ったソティリオは、父親の事業を引き継ぎますが、そのころギリシャをはじめとするバルカン半島では、紛争が勃発。戦火を離れ、彼の一家はイタリアへ移住する。
プラダ
イタリアを代表する世界的なブランド 『プラダ』 の誕生は、創設者「マリオ・プラダ(Mario Prada)」がミラノに革製品の店「Fratelli Prada (Prada Brothers),」 を開いた1913年にまでさかのぼる。
彼は自らが旅して集めた皮革製品やアクセサリー、さらに自分でデザインにしたハンドバッグやトランク、シューズなどを販売。
ワニ革やオーストリッチなどの珍しい素材とエレガントで豪華な装飾が、ミラノの上流階級の間で評判となり、イタリア王室の御用達となるまでに成長する。
クリスチャン・ディオール
デザイナー「クリスチャン・ディオール」が1946年、パリで創業したフランスを代表するブランド「Christian Dior」。
創業から年月をかけながら徐々に成長していくブランドが多い中、ディオールは創業翌年の1947年、デビューコレクションで発表された「コロル・ライン(花冠ライン:Ligne Corolle)」が、大絶賛され、一躍トップブランドとして注目されることとなる。
当時からファッション界で影響力のあった雑誌「ハーパース・バザー(Harper’s Bazaar)」の編集長カーメル・スノウに、「モード界に革命が起こった。これこそまさにニュー・ルック」と言わしめ、以後「ニュールック」「モードの革命児」と形容される大ブランドへの道を一気にかけ上がる。
エルメス
「ブランドの中のブランド」とも称される一流ブランド”エルメス”は、1837年、馬具職人「ティエリ・エルメス」がパリに馬具工房を開き、その歴史をスタートさせる。
その技術力の高さから、1867年にはパリ万博の馬具部門銀賞を授与され、それをきっかけとしてナポレオン3世やロシア皇帝など、貴族御用達のブランドとして発展していった。
カルティエ
1819年に誕生した、カルティエ創設者「ルイ=フランソワ・カルティエ」。若かりし彼は、宝石商のアドルフ・ピカエールの元で宝石について学びる。
カルティエの創設年とされている1847年、カルティエはピカエールから、パリのアトリエを譲り受け、このアトリエがカルティエ・メゾンの偉大な歴史の第一歩となった。
シャネル
シャネルの創設者であり、自らが『CHANEL』というブランドの象徴でもある「ガブリエル・シャネル:Gabrielle Bonheur “Coco” Chanel)」は、1833年の8月19日フランスで誕生した。
1910年、彼女は27歳でパリのカンボン通り21番地にを開き、シャネルの歴史は幕を開けた。
フェンディ
1925年、イタリアのローマに誕生した革製品の店。毛皮の工房も併設したその店の誕生が、フェンディの歴史の始まりでもある。
フェンディを創業したエドアルド&アドーレ・フェンディ夫妻は、高度な技術を持つ職人を雇い、上質な革製品の製造を目指した。
また、ハリウッドで流行っていた毛皮のコートを販売し一躍その名を広め、創業間もなく人気のメゾンとなる。
フェンディ夫妻は5人の娘を授かりましたが、1946年に長女のパオラが仕事を始めたのを機にアンナ、フランカ、カルラ、アルダが次々と事業に携わり、一家でブランドの成長を支えることになる。
ミュウミュウ
1992年、プラダから誕生したミュウミュウは、より幅広い年齢層をターゲットとし価格を抑えたセカンドラインです。
高級感を抑え、気取らないカジュアルさを重視するコレクションは、もともとミウッチャ・プラダのワークローブをベースにしたもの。
ディオール・オム
2000年に本格的なメンズラインとしてスタートした「ディオール オム」。
デザイナーに抜擢されたエディ・スリマンの送り出すディオール オムのコレクションは、絶賛され現在最も人気のあるメンズブランドの1つとして認知されている。
女性にも着用できるタイトなシルエットのプレタポルテは、ニコール・キッドマンやマドンナが好んで着用したことから、女性の間でも人気が広がっている。
いかがでしたでしょうか?
今回は各ブランドの歴史について簡潔に説明していきました。
一つ一つ歴史はもっと深いので、ぜひこれを機にご自身でも調べてみてください。