ボーダーコリーの飼い方と注意点

今高い人気のあるボーダーコリー、飼い方が気になるという意見も見かけます。ボーダーコリーはペットの中でも賢いことで知られていますので、飼い方はとっても重要になります。ボーダーコリーの飼い方や育て方、買う前の注意点についてしっかり踏まえておきましょう。

 

ボーダーコリーは生後2~5ヵ月頃にグンと体重が増え、それ以降は緩やかな増加となり、生後1年頃には落ち着くといいます。
運動量が多くエネルギーを消費するとはいえ、食べる量が多ければ体重は平均を超えてしまうこともあります。常に成長期の体重推移も気にかけましょう。

 

□ボーダーコリーの性格

◇犬種の中でもっとも高い賢さ

ボーダーコリーは、もともとスカンジナビア半島からイギリスへ持ち込まれたトナカイ用の牧畜犬がイギリスの在来犬種と交配し、牧羊犬としてイギリスの羊毛生産を支える牧羊犬に用いられたといわれています。

状況判断能力に優れ、追いかける羊に対してストレスを与えることなく、羊の群れを追い込むためのコントロールの仕方を判断することができます。動物的な知能ではなく、人間的な知能に近い賢さを感じさせる犬種です。

 

◇高い運動神経

ボーダーコリーは足場が悪く急な斜面の多い山岳地帯で活躍していたため、高い運動神経とエネルギーにあふれる犬種です。

フリスビーやアジリティといったドッグスポーツ競技にも向いており、一緒にドッグスポーツを楽しみたいと考えている飼い主さんに向いていますよ。

 

◇家族に対して愛情深い

愛情を注いでくれる飼い主さんに対しては、その愛情に応えようとする従順な性格です。一方で見知らぬ人に対してはあまり自分から近づこうとしない、適度な警戒心と聡明さを持っています。

きちんとしたしつけができれば、一緒に生活をともにする飼い主さんや家族の動きや声の大きさからその状況を察知し、家族を大切にするとても優れた性格の一面をみることができますよ。

 

◇人の作業を好む

牧羊犬として人と作業してきたことから、他の犬と遊ぶよりも人と触れ合うことを好む傾向があります。

個体差もありますが、いつでも飼い主さんと一緒にいたい性格なので、番犬や庭での放し飼いはあまり向いていません。

 

□ボーダーコリーは飼いやすい?

ボーダーコリーは可愛らしい愛玩犬ではなく、並外れた能力を持った中型犬です。

賢い頭脳を持ち、作業能力や意欲も高いボーダーコリーは、飼い主からの指示をこなすことに喜びも感じます。逆に飼い主から指示がなかったり、しつけをせずに自由気ままに育てられたりすると攻撃的で荒れた性格の犬になってしまいます。

幼い頃に一度でも飼い主さんをリーダーと認めなかった場合には、成犬になっても言うことを聞かなくなってしまい、手がつけられなくなってしまう可能性もありますよ。

これらのことから、ボーダーコリーは飼いやすい犬種ではありません。初めて犬を飼う方はもちろん、飼育経験のある方も慎重に検討し、覚悟を持って飼う必要があります。

 

□飼い方としつけ

ボーダーコリーは飼い方がとても重要です。なんといっても賢い犬ですので育成方針をしっかり持っておくことが必要不可欠です。

ボーダーコリーは大きくなると体高が50センチを超え、とても大きくなります。室内で飼う場合にはあらかじめケージやトイレ、その他アイテムは大きくなるのを見越して購入しましょう。

散歩は朝と夕方30分から60分ぐらいを考えておきましょう。牧羊犬なので、この散歩だけでは運動量が足りない場合もあるので、できれば遊んであげる時間も作ってあげるようにしましょう。

牧羊犬ということもあり、室内で飼う場合にはとっても活発に動き回ることがあります。怪我をしないようなスペースや動線を確保してあげること、家族の中でもしつけをしっかり行うようにしておきましょう。

 

ボーダーコリーにありがちな悪い癖として、活発さゆえにリードを引っ張る行動があげられます。物を追いかける本能もあるので、リードを引っ張られてばかりでは散歩がままなりません。ボーダーコリーがリードを引っ張ったら、リードを引いて立ち止まり、飼い主より先に歩き出そうとしたら立ち止まって短く叱ってくださいね。主従関係と同時に、リードを引っ張るのはいけないことだと学習させてあげるのがポイントですよ。

上下関係をボーダーコリーが覚えないと、飼い主のことをお世話係くらいにしか思わなくなってしまう可能性もあります。散歩は上下関係を教えるチャンスなので、リードをしっかり握ってトレーニングをしてくださいね。