当たり前に使っている交通機関ってどのように発展したの
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人の歴史は、移動の歴史と言っても過言ではないです。自分の足で移動するほかなかった人はやがて「乗りもの」を手に入れ、どんどん遠くを目指しました。陸、海、空、そして宇宙へ。
乗りものの歴史を紐解いて、人々の生活や社会がどのように発展してきたのかを振り返ってみましょう。
動物や自然の力を利用することで「乗りもの」の歴史は始まった
自動車、電車、船に飛行機。人は多くの乗りものを使って、世界のどこへでも素早く移動することができます。だが、人は最初から「乗りもの」を持ってはいませんでした。
人の長い歴史の中で、乗りものが誕生するのは、「最近の話」なのだといいます。
現在記録が残っている古い乗りものの一つに、紀元前1万年頃の船の原型となるものが知られています。
丸太や木の枝を束ねただけの簡素な「いかだ」を作り、水に浮かべて人力で移動して魚を捕っていたといいます。
風の力を使う帆のついた船ができるのは、かなり後の紀元前3000年頃とされています。
また、陸上では紀元前5000年頃から荷物を運ぶ方法として、ロバなどの動物が使われるようになっていきました。
紀元前3000年頃になると、人は馬に乗り始めました。人力から動物へ。
人が歩いて移動する速さをはるかに超える馬に乗ることで、それまでとは比べものにならないほど速く、より遠くへ移動することができるようになりました。
さらに時代が進むと街道を舗装などで整備して、馬やロバなどが引く車輪付き車などを使うようになる。こうして乗りものを使った移動の歴史は始まりました
蒸気機関の発明からガソリンエンジンへ、乗りものの進化は加速する
動物や風など自然の力を利用していたそれまでの乗りものを大きく変えたのは、「蒸気機関」の発明でした。
ボイラーで発生させた水蒸気を動力源とする蒸気機関車は、登場した1800年代始め頃は速さこそ時速13km 程度と遅かったが、馬車とは比べものにならないほど多くの荷物や旅客を運ぶことができました。
蒸気機関は、同じく発展途上にあった土木技術も大きく発達させ、鉄道や道路が拡張されていきました。
炭鉱技術として開発された蒸気機関は、強い圧力に耐えられる鉄を作る技術や設計技術の向上により、ボイラーの小型化、パワーアップを実現しました。
そうして進化したボイラーを機関車に搭載し、蒸気機関車が誕生したのです。乗りものが発展したおかげで遠くまで資源を大量に運べるようになり、さまざまな材料を使った新しい技術、製品が造られるようになりました。
そうした技術がまた次の乗りものに生かされるというように、産業革命以降、科学技術と乗りものは互いに発展し合ってきました。
ガソリンエンジンで走る車が誕生したのは1800年代後半です。駅から駅へ、決められた時間に発車する機関車に乗って移動するのとは異なり、自動車ならば好きな時に好きな場所へ行くことができます。
工業技術の発展は“大量生産”を可能にし、人々が自家用車を所有することは夢ではなくなりました。
さらにエンジンの技術が高まり小型軽量化したことで、それまでの人類は想像もしなかったであろう空の旅が現実のものになりました。
20 世紀半ば以降になると、ジェットエンジンを搭載した大型旅客機など、高速で大型の乗り物が次々と開発され、多くの人がより大きな移動をすることが可能になりました。
そして1960年代には、人は宇宙にも行けるようになりました。今では、火星への有人探査計画が進むなど、人の宇宙進出が続いています。
こうして、「乗りもの」は多くの人々が自由に移動できる社会をつくったが、同時に、環境問題やエネルギー問題、安全性の問題など社会課題ももたらしました。
未来の交通はどうなる
空を飛ぶ車が登場。自家用車は絶滅の危機?
自動運転や無人のデリバリーサービスに加えて、空を飛ぶ車が登場すると予測されています。また、ロボットタクシー(自動運転のライドシェア。
原文はpeer-to-peer transportation services such as ridesharingとなっており、バスとタクシーの中間ぐらいの位置づけです。
バスより小型で、運行ルートが固定されていない乗合自動車といったところでしょう)が普及して、公共交通機関に取って代わるかもしれないとも。
必要な時にすぐ来てくれて、最短距離で目的地に連れていってくれるオンデマンドのライドシェアをバス並の料金で使えるようになれば、バスどころか自家用車も要らないという人が増えるでしょう。
ドライブは高価な趣味、ということになりそうです。
平均寿命が延びる?
最近、高齢ドライバーの事故が頻発して問題になっていますね。全日本交通安全協会によると、2015年に交通事故で亡くなった人は4,117人。
1日平均11.3人が命を落としたことになります。AI100のレポートには、自動運転車が普及すると、交通事故死が激減して平均寿命が延びるとあります。
とはいえ、事故がゼロになるとは思えませんね。自動運転車が事故を起こした場合その責任は誰が負うのか、早急なルールづくりが必要です。
ドローンの普及は?
一方で、ドローン(水中ドローンや走行型ドローンを含む)は2030年時点で一般的な輸送手段にはなっていない可能性があるそうです。
物流にドローンを導入する動きがあるのは、皆さんご存じのとおり。各地で実証実験が進められており、安全な運用のためのルールづくり、関連する法令の整備が急務となっています。
また、センシング技術の発達、ドローンの導入、輸送インフラの連携が進むにつれて、個人情報の保護に関心が高まっていくと考えられます。
それはそうでしょう。いつどこに行った、なにを買ったという情報が丸見えになれば、生活習慣や趣味志向をすべて把握されてしまいます。
それに、ご近所のバルコニーにデリバリー・ドローンが飛んでくるようになったら、おちおち窓を開けていられないのではないでしょうか。
ドローンが普及するかどうかは、運用の安全性や情報保護に関するルールが整備されるかどうかにかかっているようです。
ドローンに限らず、運輸・交通分野へのAIの導入は、ルールの整備状況次第なのですね。
もっともこれは、「北米の典型的な都市」における予測です。過疎化が進む山間部や離島では、ドローンなしでは日々の生活が成りたたなくなっているかもしれません。
まとめ
今回は交通機関の発達についてご紹介しました。若者の車離れということばも最近では耳にすることが多くなってきています。
皆さんもご自身に合った移動手段を用いて時間を有効活用してください。
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