新駅~高輪ゲートウェイ駅はなぜできた~
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2020年春から開通する高輪ゲートウェイ駅が待ち遠しいですよね。しかし、なぜ新たに駅を造る必要があったのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は新駅の高輪ゲートウェイ駅の由来やなぜ作られたのかをお伝えしたいと思います。
高輪ゲートウェイ駅は「グローバルゲートウェイ品川」の一部
2020年3月14日に暫定開業した高輪ゲートウェイ駅は、品川駅から田町駅までの一帯を再開発する「グローバルゲートウェイ品川」事業の1つとして位置づけられています。
同事業は、JRの車両基地から創出した13ヘクタール(東京ドーム敷地面積の3倍弱)を利用して1街区から6街区からなる街を造る。
目指すのは「世界中から先進的な企業と人材が集う国際交流拠点」。東京の“玄関口(ゲートウェイ)”として位置づけています。
その第Ⅰ期に当たる1街区から4街区には、オフィスだけでなくビジネス支援施設、コンベンション・カンファレンス施設や文化創造施設、宿泊施設、外国人のニーズにも対応した住宅などが24年ごろに完成する予定です。
駅の南側、品川寄りの5街区、6街区は第Ⅱ期として、品川駅の大改造と並行して開発されます。
高輪ゲートウェイの名前の由来は?
まず高輪ゲートウェイの名前は二つに分割できますね。高輪とゲートウェイです。
何故高輪という地名が使われたのか。
JR東日本が駅名を公募したところ、
高輪1
芝浦2
芝浜3
という候補があがり、一番票数の多かった高輪に決まりました。
JRが発表した内容は以下の通りです。
「この地域は、古来より街道が通じ江戸の玄関口として賑わいを見せた地であり、明治時代には地域をつなぐ鉄道が開通した由緒あるエリアという歴史的背景を持っています。
新しい街は、世界中から先進的な企業と人材が集う国際交流拠点の形成を目指しており、新駅はこの地域の歴史を受け継ぎ、今後も交流拠点としての機能を担うことになります。
新しい駅が、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ結節点として、街全体の発展に寄与するよう選定しました」
それでは、そのまま高輪駅にすればよかったものの、何故付属的に”ゲートウェイ”を付けたのでしょうか?
ゲートウェイの意味
ゲートウェイの意味は、異なるネットワーク同士をつなげるネットワーク機器の事を言います。
ということは、駅をつなぐという意味があることになります。それでは高輪ゲートウェイに乗り入れられそうな駅はどこかというと、京浜急行の泉岳寺駅があります。
もちろん名前が違いますから、駅の場所は離れているんですが、さすがにゲートウェイという名前を付けた以上は、地下通路でつながることになるでしょう。
選定理由~JR東日本が高輪ゲートウェイに込めた意味
新駅はこの地域の歴史を受け継ぎ、今後も交流拠点としての機能を担うことになります。新しい駅が、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ結節点として、街全体の発展に寄与するよう選定。
選定理由にもありましたが、
過去と未来 日本と世界
多くの人々をつなぐ結節点
これらをゲートウェイという名前に込めたんですね。
「高輪ゲートウェイ駅」なぜ明朝体?
駅舎の駅名標や改札口の上に設置された緑の案内板で、「高輪ゲートウェイ駅」の文字をよく見ると、書体が明朝体となっています。
開業を前にした今月9日、高輪ゲートウェイ駅内部の様子が報道されると、ツイッターなどのSNS上には、「明朝体は確かに見づらいと思うけど」とか「明朝体はダサい? なんで? 私はよいと思ったけど」などその書体についてさまざまな書き込みが相次ぎました。
そこで、この駅名標や案内板についてJR東日本に話を聞いてみると、そもそも駅名標などはそれぞれの駅舎に適した形状や素材などを用いることができ、書体についても特に決められたものはないということです。
ちなみに、JR渋谷駅ハチ公口の駅名標も実は明朝体で、JR原宿駅の駅名標は毛筆体だということです。
ただ、やはり、JRでは明朝体の駅名標や案内板は珍しいとのことです。
では、なぜ、明朝体が使われることになったか尋ねると、駅名標の書体も含め、駅舎をデザインした建築家、隈研吾さんが手がけ、JR東日本が採用したということです。
『未来の駅』がコンセプト 特徴の一つがロボット
「高輪ゲートウェイ」駅は『未来の駅』がコンセプトで、その大きな特徴の一つがロボットです。
改札内のコンコースでは、警備や利用客の案内、それに清掃などを行う「自律移動型」のロボットが稼働することになります。
このうち清掃ロボットは、あらかじめ決められたルートを進みながらゴミを吸ったり水拭きしたりして掃除をしていきます。
本体にはセンサーが取り付けられ、人が近づくと自動的に止まるようになっているということです。
また、JR東日本の駅で初めて無人のコンビニエンスストアも常設されます。
店は駅舎の造りに合わせてガラス張りとなっているほか、天井には客が手に取った商品を把握するためのカメラセンサーがおよそ50個取り付けられていて、利用客はバーコードなどを通さずにICカードで支払いをすることができます。
ロボットは今月下旬から利用客の混雑状況を見ながら順次、稼働させていくほか、無人のコンビニエンスストアは3月23日にオープンする予定だということです。
新駅設置の経緯と周辺開発
JR東日本が品川駅と田町駅の間に山手線の新駅を設置すると公表したのは、6年前の平成26年の6月でした。
新駅が設置される場所はもともとおよそ13万平方メートルに及ぶJR東日本の車両基地がありました。
この車両基地は東海道線の車両などが止められていましたが、平成27年に開業した東海道線と宇都宮線や高崎線などとの「上野東京ライン」の計画によって車両を埼玉県や神奈川県などの基地に分散させることが可能となりました。
これによって、車両基地を廃止・縮小して新駅の建設や大規模な再開発を行えるスペースを生み出しました。
平成29年2月には新駅の起工式が行われ、建築家の隈研吾氏が設計した駅舎の建設が進められてきました。
駅周辺のおよそ9.5ヘクタールの土地は、外国人向けの住居を備えた地上45階、高さ173メートルのビルやホールを備えた文化施設、それに駅前広場などの建設が予定されていて、JR東日本は2024年度中の全面開業を目指しています。
地価など地域経済にも影響
「高輪ゲートウェイ駅」開業をめぐり、周辺の地域では地価など地域経済にも影響がでてきています。
国土交通省が公表している「地価公示」によりますと、「高輪ゲートウェイ駅」から北におよそ500メートルにある商業地では、「地価」の上昇率はJR東日本が新駅の設置を公表する前の平成26年が前年比4.9%だったのに対して、公表後の平成27年には11%の上昇と大幅にアップしました。
新駅周辺のほかの地点でも前年比を上回っていて、国土交通省はこれらの地点についても上昇の大きな要因として新駅の設置が影響しているとみています。
また、不動産調査会社「東京カンテイ」によりますと、新駅の設置が公表されたあと、新駅周辺にある7つの地区すべてで、築10年程度の中古マンションの平均坪単価が高くなったということです。
このうち新駅の近くにある都営地下鉄浅草線の泉岳寺駅周辺では中古マンションの平均の坪単価が平成26年は346万4000円でしたが、平成29年には486万8000円と、140万円増加しています。新駅開業あとのさらなる値上がりの期待感からか最近では、「売り渋り」とみられる動きもでているということです。
井出武上席主任研究員は、「山手線の拠点ができることで、町としてのポテンシャルが高まることへの大きな期待感が物件の価値に表れている。地価は、今後も大きく上昇するだろう」と指摘しています。
まとめ
高輪ゲートウェイ駅の作られた経緯や今後に関していかがでしたか?ぜひ皆さんも一度足を運んでいただければと思います。
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