紫外線の影響

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夏の季節になると紫外線が降り注ぎますよね。紫外線は体に良くないと聞きますが、何が健康に害になるのか皆さんわかりますか?今回は紫外線が体に与える影響をお伝えしたいと思います。

 

UV(紫外線)とはなんですか?

 

英語の ultravioletの略です。地表に到達する紫外線には、「UVB」と呼ばれる波長290~320nmの紫外線と、「UVA」と呼ばれる波長320~400nmの紫外線の2種類があります。 それぞれ、次のような影響を肌に与えます。

 

UVB

 

 UVBは大部分が表皮で吸収され、短時間で皮膚に炎症(赤み、腫れ、水疱など)を起こさせる作用があります。炎症がおさまると、数日して皮膚のメラニン色素が増加して、黒く変化します(遅延黒化)。黒くなった表皮は、約1ヶ月で新陳代謝によってはがれ、元の肌色に戻りますが、くり返しUVBを浴びることは、しわやしみなどの皮膚老化を促進します。また、皮膚がんを誘発することもあります。

 

UVA

 

肌の奥深く真皮まで届き、肌の弾力の低下や、しわ、たるみなど、皮膚の老化を促進します。雲やガラスを透過するため、くもりの日や室内にいる場合でも肌に影響を与えます。また、強い日ざしを浴びた直後に肌が黒くなり、30分から数時間で消える反応(即時黒化)は、UV-Aが関係しています。これは、皮膚の表皮にある淡色のメラニン色素が濃色のメラニン色素に変化して黒くなる現象です。

 

紫外線対策が必要なワケ

 

日光は、生物が生きていくためにはなくてはならないものですが、皮膚に有害な作用ももたらします。とくに、オゾン層破壊による地表紫外線の増加によって、皮膚がん発生の危険性が高まるというデータなどもあり、紫外線に対する意識も、昔とはかなり違ってきています。

 

紫外線(Ultraviolet、UV)は、生物に与える影響を基に波長の長い方からUVA、UVB、UVCに分類されており、波長が短いほど傷害性が強いとされています。

 

波長が短いUVCは、殺菌灯などにも使われていますが、オゾン層に吸収されてしまうため、地表に届く紫外線は、少量のUVBと大量のUVAです。

 

この紫外線を一時に大量に浴びることで、日焼け(サンバーン)をすることは、皆さんご存知のことでしょう。昔は、夏の間に日光に当たり、日焼けしておくと風邪がひきにくいなどともいわれましたが、少量でも長年にわたって浴び続けることで、慢性障害として光老化が起こるとされています。

 

日焼けをすると、いわゆるシミ(色素斑)やしわ、皮膚の良性・悪性の腫瘍などが、後に現れてくるということですが、最近は、皮膚の免疫反応を抑えてしまうことも分かって来ました。さらに、いろいろな皮膚症状が出る光線過敏症も、紫外線が原因で発生することも多いようです。

 

紫外線とガンの関係

 

シミやしわが増える程度なら、それほど紫外線に神経を尖らせる必要もないのでしょうが、ガンとなれば話は別です。

 

紫外線によってガンとなるのは、紫外線がDNA細胞を傷つけてしまうからです。本来、細胞には修復機能が備わっていますから、たとえ傷ついても、自分で修復します。しかし、長年にわたって繰り返し傷つけられているうちに、突然変異が発生してしまいます。

 

突然変異した部分がガン遺伝子であった場合、増殖してがん化することがあります。皮膚ガンのすべての原因が紫外線ではありませんが、日光を浴びやすい顔や手の甲などのがんには、日光角化症、有棘細胞がん、基底細胞がん、メラノーマなどが発症する危険性があります。

 

紫外線対策の基本は余分な紫外線を浴びないこと

 

紫外線による皮膚がんは、ほとんどが高齢になってから発症しますから、若いうちは、紫外線対策も疎かになりがちです。しかし、紫外線対策の基本は、若いときから余分な紫外線を浴びないようにすることです。

 

そのためには、屋外で活動するときには広いつばのある帽子、長袖のシャツやパンツで、できるだけ肌の露出を少なくすることです。日傘もそれなりの効果があるそうで、最近は、男性にも日傘の利用が推奨されるようになりました。

 

紫外線を気にしつつも、暑い夏を快適に過ごすためには、半袖、短パンでアクティブに活動したいものです。そんなときは、肌の露出部分に日焼け止め(サンスクリーン剤)を塗り、紫外線から肌を守りましょう。

 

日焼け止め(サンスクリーン剤)は、UVB領域の紫外線をよく吸収する紫外線吸収剤と、酸化チタンや酸化亜鉛が主体の散乱剤があります。この二つを組み合わせた日焼け止めもあるので、用途に合わせて選ぶといいでしょう。

 

日焼けの仕組みと紫外線

 

「日焼け」とは?

 

人間の体の防御反応として、紫外線が肌に当たると、茶色の色素であるメラニンが分泌され、皮膚の表面に沈着し、肌色が濃くなります。沈着したメラニンは、紫外線が皮膚組織の内部へ入っていくのを防ぐ機能を持っています。メラニンの分泌量は人種や個人によって異なります。一般に、生まれつきメラニン色素が多く肌色が濃い人は、薄い人に比べて日焼けしにくいと言われています。

 

 太陽光には種類がある

 

日焼けの原因となる太陽の光は、波長(ナノメートル)によって「赤外線」「可視光線」「紫外線」の3種類に分類されます。波長が短い光ほど皮膚への影響が大きくなります。3種類の太陽光の中で最も波長が短く強い光が、日焼けを起こす紫外線です。

 

雨や曇りの日も降り注ぐ紫外線

 

紫外線は、晴れている日だけでなく、曇りや雨の日でも雲を突き抜けて地上に届きます。晴れの日に比べ、薄曇りの時は80〜90%、曇りの時は約60%、雨の日は約30%の紫外線量が観測されます。さらに、雲から太陽が出ていてると雲が太陽光を散乱するため、雲のない晴れの日によりも紫外線量が多い場合もあるのです。また、ビーチでは紫外線を砂や海が反射するため、実際に太陽光から発せられる紫外線量から更に10〜25%多い紫外線を浴びることになります。アスファルトや草地でも紫外線が反射するので、日焼け止めは天気や場所に関わらず、毎日塗るのがベストでしょう。

 

日焼け止め製品の素材と仕組み

 

日焼け止めには、大まかに3つのタイプがあります。

 

1.紫外線を散乱するタイプ

 

紫外線散乱剤は、塗ったときに白くなるのがこのタイプで、白い色は食品添加物などにも使われる酸化チタンや酸化亜鉛など、鉱物由来の成分です。紫外線を散乱・反射させ、肌表面に当たらないようにします。吸収させるタイプに比べて肌への負担が軽いため、敏感肌の人や、毎日の使用に向いています。

 

2.紫外線を吸収するタイプ

 

このタイプに使われている紫外線吸収剤は、「メトキシケイヒ酸オクチル」「アボベンゾン」「ホモサラート」などの化学合成成分です。これらの成分は、吸収した紫外線を熱や赤外線など別のエネルギーに変化し、放出する性質を持っています。一般的なアメリカの日焼け止め製品はこのタイプです。散乱するタイプよりもさらりとしたテクスチャーです。

 

3.散乱と吸収の両方で日焼けを防ぐタイプ

 

日本の日焼け止め製品では、このタイプが一般的です。紫外線を吸収するタイプのものは、化学変化を起こし続けて日焼けを防止するため、時間が経つに比例して効果が弱まっていきます。散乱するタイプも汗などで落ちていくので、2、3時間ごとに塗り直すのが理想です。日焼け止めだけでは十分でないと感じる時は、サングラスや日傘、アームカバーなどを併用するとよいでしょう。しっかりとした紫外線対策は、日焼けを防ぐだけでなく、日光を長時間浴びることで起こる体全体の疲労を防ぐこともできます。

 

SPF、PA、Broad Spectrum とは?

 

日焼け止めクリーム、ローションのパッケージに書かれている「SPF」と「PA」は、紫外線を遮断する効果の度合いを示す数値です。  

 

「SPF」はSun Protection Factorの略で、黒い日焼けの原因となるB派の遮断率を示しています。日焼け止めのパッケージに「SPF 50」と書かれていた場合、日焼け止めを塗らないときに比べて、皮膚への紫外線の吸収率が1/50になります。「PA」は Protection of UV-A の略で、赤い日焼けの原因となるA波の遮断率を示しています。  

 

日本の日焼け止め製品の場合、PAの後に「+」が付いていることが多いですが、これには「+」から「++++」までの4段階があり、+が多いほどA波遮断率が高いということを示しています。アメリカの一般的な日焼け止め製品は、「SPF」のみで「PA」の効果の度合いが書かれていません。  

 

一方で「Broad Spectrum」という記載をよく見かけますが、これは「広い波長の紫外線を遮断する」という意味で、この記載のある日焼け止め製品は、A波、B波の両方を遮断します。SPF値が低いものほど肌への負担が軽くなるので、毎日の使用にはSPF30以下の日焼け止めががおすすめです。

まとめ

 

紫外線と日焼けに関しての内容いかがでしたか?夏が近づくと日焼けしやすくなると思いますので、皆さんも日焼け対策は万全にして過ごしてくださいね。最後に私がおすすめするリンク先を掲載しておきますので、ぜひご覧ください。

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