ワンランク上のビデオ会議にするテクニック
今巷でSIGMA fpが再脚光を浴びている。純粋なカメラとしてではなく、Webカメラとしてだ。中には 「Webカメラを買いました!」というコメントと共に fpの購入写真をSNSにアップしている強者もいた。
フルフレームのおよそ22万円するカメラをWebカメラとして利用するギャップは確かに面白い!
実は筆者もfpを普段からカメラとして使用しており、SIGMA CEO山木氏のツイートを見てfpがWebカメラとして利用できることを知り最近のミーティングでは活用している。本記事ではfpをWebカメラとして利用する際の設定方法と、ワンランク上のビデオ会議を実現するためのちょっとしたテクニックを紹介しよう。
■SIGMA fpをWebカメラにする方法
接続の方法としては、まずはfpのMENU内のSYSTEMタブのUSBモードを「ビデオクラス(UVC)」に設定する。次にfpとPC接続の前にfpの露出やISOなどの設定を行う。接続後は設定の変更ができなくなるのでここは注意が必要だ。
設定が完了したらfpのUSB-CのインタフェースからPCと接続し、CINEモードへスイッチを切り替える。ここでもう一つポイントとして、フォーカスは MF(マニュアルフォーカス)にするべきだ。AFで使用すると被写体が動くたびにフォーカスを追おうとしてピントが迷い出すので、最初にマニュアルで合わせて置きピンしておくと安定したビジュアルでビデオ会議に参加できる。
後は、PC側の設定だがzoomの場合を例に設定画面を見てみると既にカメラの選択プルダウンに「SIGMA fp」が選択できるようになっているので を選択するだけで完成だ。
Webカメラとして使用してみた印象としては流石にPC内蔵のカメラとは比べ物にならないほどの画の綺麗さと奥行き感が生まれ、表情や空気感をも伝えてくれる。
交換レンズを使えるので、絞りや画角の自由度が生まれ、今までのWebカメラでは発想しえなかった遊び心が生まれてくる。PCにカメラが付き、ネットワークが高速化してくる中でも大きな進化を遂げてこなかったWebカメラにおいて、Withコロナ の逆境をきっかけにfpが今までの常識をブチ壊し、新しいコミュニケーションのステージを用意してくれた様に思う。
■もっときれいに魅せるテクニック
解像度が高いので、特に写りが気になるところ。そこで重要になってくるのがライティングだ。やはり綺麗に見せるには自然光を正面にして「順光」や「半逆光」の状況を作ると綺麗に写ることができる。部屋を薄暗くして、暖色系のスポットで斜め上から自分を照らして印象的な画作りをするのも楽しい。ラインティングでも遊べば遊んだ分だけfpの表現力であれば忠実に拾ってくれるのでここでもまた遊び心をくすぐられる。
夜は LED ライトなどを導入できると表現の幅が広がる。気軽に導入できるものとしては、Aputure MCがおすすめだ。自分を照らすライトとしても使えるが、RGB ライトとしても使えるので、背景に光で色をつけたりして遊ぶのにもいいだろう。
三脚については3Dプリンタでギミックを自主制作してディスプレイに搭載している強者もいる様だが、まずはマンフロットから出ているミニ三脚などパソコンの側に置ける自由度の高いものがリーズナブルでおすすめ。
また、fpはWebカメラとして使用した場合1つのバッテリで約30〜45分くらいで切れてしまう。わたしの場合dp時代から使い込んでいるバッテリでもあるので、長時間のビデオ会議になる場合は、常に電源接続が可能となるAC ADAPTER SAC-7P JPを用意しておくとバッテリのことを気にすることがなくなる。
■解像度が上がれば、リアリティも増す
表情や空気感も伝えられればリアルなコミニケーションに近づくのかもしれない。今後 Withコロナをきっかけに、このクオリティがスタンダードになっていくのかもしれないとも感じる。子供の頃、何もなくても遊びを生み出していた様に、今この状況をアイデアでみなさん楽しんでいるfp Webカメラ化遊びは、今後のリモートワークのスタンダードを変えていく一石になるのかもしれない。
皆さんそれぞれの遊び心でチューンナップして#StayHome→#EnjoyHomeを楽しんで頂ければと思います。SNS でみんさんのチューンナップを拝見できるのを楽しみにしています!