愛犬の下痢が続く・・・・対処法などをご紹介します!

愛犬の下痢が続く、ビチャビチャした水っぽいうんちをした、便に血が混じっていた…ウンチは健康のバラメーターとも呼ばれています。下痢を起こしているということは身体のどこかが不調ということです。下痢の原因、治療法、病院へ行くべきかどうかなど、今回はワンちゃんの下痢についてご紹介します。

□正常な便と下痢の違いとは

犬の健康的な便は、バナナのような形をしていてつやがあり、人が手で掴めるくらいの程よい固さをしています。一方、下痢とは便の中の水分が何らかの原因によって増え、柔らかくなった状態です。下痢は便の柔らかさの程度によって、以下のように種類分  けすることができます。

□便の硬さによる下痢の種類分け

◆軟便:形はあって掴めるが、いつもより水分が多く柔らかい便
◆泥状便:形はなく泥のような状態の便
◆水様便:ほぼ水のような状態の便

軟便の場合は、大きな問題がないことが多いですが、続く場合は獣医師に相談してください。

下痢は通常の便の色(こげ茶色~黄土色)をしたもの以外にも、以下のような色をしていることがあります。

□便の色による下痢の種類分け

◆白色便:グレーや白っぽい薄い色をした便
◆タール便:黒いドロドロとした便(血便)
◆赤い便:便に赤い血液が混じっている便(血便)
◆粘血便:便にゼリー状の粘液や血液が混じる便(血便)

上記のような色の下痢が出ている場合は、病気が関係しているなど危険度が高い下痢の可能性があります。早めに動物病院で検査を受けるようにしてください。

 

□犬が下痢をするときは大腸か小腸に問題がある?

犬が下痢になるときは、小腸か大腸どちらかに異常があります。このどちらに異常があるかによって、下痢の特徴は以下のように異なります。

◆小腸性下痢
小腸に問題がある場合、1回の便の量は多くなるものの、回数はいつもとあまり変わらないことが多く、形は軟便から水様便までさまざまです。長引くと体重減少などが見られます。

◆大腸性下痢
大腸に問題がある下痢なら、1回の便の量は普段と同じか少なめになり、回数が増えるのが特徴です。また、便がなかなか出ない「しぶり」が見られることがあり、便の形は軟便で粘液が混ざることも多いようです。

□犬が下痢を起こした原因はなに?

◆食事による下痢

◆ストレスによる下痢

◆冷えによる下痢

◆寄生虫による下痢

◆内臓疾患による下痢

◆ウイルス、細菌感染による下痢

 

軟便なだけでなく、ウンチに血が混じっていたら、まず肛門を確認しましょう。肛門のまわりの皮膚がただれて出血するケースもあります。
肛門に傷などがないのに血便している場合は、食中毒や内蔵が出血している可能性が考えれるので、早急に獣医師に診断してもらいましょう。

 

また、子犬でワクチンが未接種の場合はストレスまたは、感染症による下痢の場合が多いです。脱水症状になる前に病院に連れて行きましょう。

□数日様子見する場合の注意点

◆ご飯は少なめ/半日の絶食
愛犬に元気や食欲があり、数日間様子見をする場合は、ご飯をいつもより少なめに与えるか、半日ほど絶食させてみましょう。ただし、ご飯を抜くと胃液を戻してしまう犬もいるので、その場合はご飯を少量与えるようにしてください。また、食欲があるからとご飯をあげすぎると、回復が遅れてしまうことがあるので注意が必要です。

◆飼い主さんの判断で下痢止めを使うのはNG
下痢は原因によって、下痢止めを使った方がよい場合とそうではない場合があります。下痢止めを使用する場合は、必ず獣医師の判断に従うようにしてください。飼い主さんの判断で、市販の下痢止めなどの薬を使うのもNGです。

 

食欲がない、元気がない様子ならば、できるだけ早く動物病院で診察することをおすすめします。

・下痢の回数(量、排便の時の様子なども含めて)

・便の状態(水便、軟便、ゼリー状など)

・色(血が混じっているか?混じっていればその量)

・元気はあるか?

・嘔吐をしたかどうか?

・どこか痛がっている様子があるかどうか?

・最近食べた食事

などをチェックしておき、紙などに書いてから病院に行くと慌てず病院で症状を伝えられます。

また一番新しい便がありましたら、ジップロックなどに入れ少量持っていかれるのもお勧めします。
便の状態などもスマホで写真を撮って見せるのも口で説明するよりわかりやすいです。

 

□病院にいった後の注意点

動物病院を受診し、自宅に帰ってからの飼い主さんの対応も重要です。薬が処方されたときは獣医師の指示通り与え、回復したからといって飼い主さんの判断で薬を中断することはやめてください。
また、ストレスが原因の可能性がある場合は、何が愛犬のストレスになっているのか生活を振り返り、生活環境を見直すことも大切です。

完全に通常の便に戻るまでは、しっかりと愛犬の様子を観察し、異変が見られたらすぐに動物病院へかかってください。

 

犬の下痢は、下痢を引き起こす原因によって便の状態に違いが見られます。また下痢以外にも、他の症状が併発していることがあります。そこには「ただの下痢」では片づけられない重篤な病気のサインが含まれている可能性もあるのです。

安易な素人判断で放置しておいたり、誤った薬の用法で、体調を悪化させてしまったりすることは飼い主としては避けたいですよね。犬の健康を守ってあげられるのは、ほかでもないわたしたち飼い主です。日頃から犬の健康のため、体調管理をしっかりしていきましょう。