どうすれば仕事を有利に展開できるかvol.8
皆さんは、どんな仕事に携わっていらっしゃいますでしょうか?
その仕事において、顧客やビジネスパートナーに対して、
自分に有利に展開できていますでしょうか?
やはり、手強い相手もいれば、比較的やりやすい相手もいると思いますし、
得意不得意や得手不得手誰にだってあることと思います。
しかし、そんな中でも、持っておくことで、より自分に有利な状態で
業務を展開していくことのできるビジネススキル群というものがあります。
本シリーズでは、それらのビジネススキルについてご紹介させて頂くとともに、
ぜひとも実践でご利用頂き、ご自身の活動にプラスにして頂ければと思います。
ここでは、「交渉術」というビジネススキルについてお話していきたいと思います。
交渉術というと、弁護士や刑事など、有る特定の職業でのみ活用できるスキルであるように
感じる方もいらっしゃるかと思いますが、実は、どんな職業でも持っていれば、
物事を有利に展開してあげることができるのがこの交渉術なんですよね。
なんだか駆け引きみたいなイメージで、難しそうに感じるかもしれませんが、
使い続けていると少しずつ慣れてきて、どんどん上手くなっていくのが、
この交渉術を含めたビジネススキルの特徴でもありますし、ぜひともこれを機に、
一つのビジネススキルとして持ち合わせておくことをお勧め致します。
交渉とは、違う立場や役割、利害関係にある双方が、共に納得できるゴールを
目指して話し合うことをいうのですが、我々の中の交渉のイメージといえば、
相手に自分の要求を通そうとするときに使う手段だという印象をお持ちの方も、
少なくないのかもしれません。
その結果、なんだか、交渉というと、自分の要求ばかりを通そうとする独りよがりな
ことのように感じられ、気が引けてしまう方もいらっしゃるのかもしれません。
しかし、実は、交渉とは、両者にメリットがある状態で合意することを目的として、
目先の利益にとらわれずに、長い目で見て相手とWin-Winの関係を築けるような着地点を
見出すことこそが、真の交渉であり、それを実現するために必要なのが、
ここでいう交渉術であるといえます。
では、真の交渉を実現するための交渉術を身に付けるためにはどうすればいいか。
以下、最低限必要な条件をピックアップしました。
①自分の現状を把握すること。
②相手の状態を把握すること。
③両社にとってプラスになる落としどころを見出すこと。
自分自身の現状やどうしたいのかなどを自分自身が把握できていないとなると、
交渉してどんな結果になったとしても、何が良かったのか判断することができません。
今後、交渉術を磨いていく上でも、思い通りになったのか判断するためにも、
自分たちがその交渉後にどうなっていたいのかをしっかり把握しておく必要があるのです。
また、それは、相手にとっても同じことが言えて、
WinWinになれるような着地地点を目指すにあたって、やはり、相手が何を考え、
どうしたいのかということも合わせて把握しておく必要があります。
この両者が揃って初めて、交渉の場に立つことができます。
ときに、交渉の場において、自分だけを押し通そうとする人がいます。
この場合、自分の要求だけを通そうとしてきますので、最終的に、
こちらが不利な条件を飲まされる可能性があります。
これは、相手のほうに問題があるのかもしれませんが、そんな相手に対して、
凛と立ち向かうことのできるだけの交渉術を持っていない自分自身にも問題があります。
そんな不利な状態に陥らないようにするためにも交渉術を身に付けておくことは、
とても大切なことなんですよね。
最後に、両者にとってプラスになる落としどころを見出すことができれば、
その相手とは今回のみならず、今後とも上手く良い関係を構築していくことができます。
両者にとってプラスになる落としどころも、必ずしも半々だったり、平等や公平である
ということではなく、色々な要素が絡み合って、配分が決まります。
その配分が妥当なのかを判断するためにも、やはり、自分自身も相手も、
腹を割って、自分たちの状況を把握し合うことが必要不可欠であるといえます。
最初は失敗してしまうことがあると思います。
失敗したっていいんです。
何故ならば、ほとんどの人がこの交渉術を持ち合わせていないので、
失敗したところで、何を失敗したのかなんて、わかり得ません。
従って身近なところから、交渉術を用いる機会を増やしていきましょう。
その過程で、おそらく高い交渉術を持ったビジネスマンと出会うはずです。
その際に、その人に自分自身の交渉術をぶつけてみるもよし、
その人から交渉術について学ぶもよし、そういう挑戦の連続がいつしか、
ご自身の交渉術を磨きあげ、何事も有利に展開していく骨格を築き上げてくれるはずです。
交渉術の恩恵は身に付けた人にしかわかりません。
持っている人が少ないからこそ、そこから得られる恩恵は計り知れません。
ぜひこれを機に、交渉術を身に付け、
自分にとって有利に展開する骨格を築き上げて頂ければと思います。