コロナうつにならない対処法
2020年5月14日に政府が39県について緊急事態宣言が解除されることが正式に決定しました。
一方、8都道府県は緊急事態宣が見送られ、継続になります。
緊急事態宣言が解除された地域は、徐々に以前の生活に戻れそうな状況になってきていますが、以前と全く同じというわけにはいきません。
まだ、新型コロナウイルス感染の不安は消えていません。三密を避けたり、イベントの自粛をしたり、テレワーク継続など新たな生活スタイルを取り入れることになります。
世間では「コロナ疲れ」「コロナストレス」「コロナうつ(コロナ鬱)」という言葉もよく聞かれるようになりました。
今回はそんなコロナうつにならない為の対処方法を紹介します。
【コロナうつの原因】
コロナ疲れの原因は、ずばり「不安」です。
コロナ疲れのもと、それは我慢や不安です。そして、この我慢や不安がストレスと言われるものなのです。
私たちは今、我慢や不安な毎日を過ごして、とてもストレスフルになっています。だから、しんどくて当たり前です。
そのストレスが蓄積していくことで「コロナ疲れ」「コロナストレス」となり、それがきっかけとなって「コロナうつ」へと進行していくことになるのです。
【コロナ疲れ・うつになる人の特徴】
1.情報過多の人
コロナ拡大がいつ収束するのか不安でしかたない。不安をまぎらわせようと、毎日テレビを何時間も見たり、スマホでコロナ関連のニュースを読みあさっている人も多いはずです。
基本的には「正しい情報」は不安を取り除くのに役立ちます。しかし、今流れているコロナ関連の情報のほとんどは、ネガティブなものばかり。中には不安や心配を煽る情報も多く、情報を集めれば集めるほど、不安は増加し、あなたのメンタルは疲弊していきます。
2.外出自粛でピリピリしている人
「外出自粛を楽しくする方法」を、「自粛中なのに”楽しむ”とはどういうことか!」といった批判的なコメントをする人がいると思います。
「自粛」という言葉を辞書で調べると「自分から進んで、行いや態度を改めて、つつしむこと」と書かれています。おそらくその人は、自粛中なので「家の中でも、慎み深く、厳粛な気持ちですごさなければいけない」と思っているのかもしれません。
今回の外出自粛は、コロナ感染を防ぐためのものです。「ウイルスに感染しない、ウイルスを人にうつさない」ことが目的ですから、家にいるのであれば、何をしようが自由なはずです。実際、東京都のホームページにも、「ウチで楽しもう」というスローガンが掲げられています。
そんなにピリピリしていたら、確実に「コロナ疲れ」に陥ります。自粛期間中でも楽しむことはやめなくてもいいんです。お子さんと遊ぶ、ゲームをする、今まで見られなかったドラマやアニメ、映画などを楽しむ。ピリピリしている人ほど、なにか楽しみを見つけたほうがいいでしょう。
3.夜更かしする人
外出自粛の影響で、夜中までテレビを見る、ゲームをするなど、夜更かしをしている人も多いのではないでしょうか。
テレワークの人は出勤しなくていいので、「就業時間の9時直前に起きればいいや」と思うと、夜更かしに拍車がかかります。遅寝遅起き、不規則な生活は、「体内時計」を狂わせます。結果として睡眠の質を下げ、体調不良、メンタル不調に拍車をかけます。
4.毎日1人でお酒を飲む人
外出自粛が長期化しつつある今、精神科医の私としては、「お酒」の影響を心配します。スーパーでも、ビール、チューハイのコーナーがガランとしていて、補充が追いつかないほどの売れ行き。外で飲めない分、家で飲む人が増えており、コロナ不安によるストレスもあってか、飲酒量が増えているのでしょう。
多くの人は「お酒はストレス発散にいい」と思っていますが、それはたまに飲むからです。毎日お酒を飲むと、ストレスホルモン、コルチゾールの分泌が増え、ストレス耐性も減らします。また、アルコールは睡眠の質を下げるため、メンタルにも悪影響を与えます。
【コロナうつの対処法】
コロナうつの対処法はストレスと上手く付き合うことです。ストレスを上手くコントロールできればコロナうつに対処できます。
具体的に紹介します。
1.一日の予定を作る
自宅待機の状況では、毎日がその場の流れで過ぎてしまう事を避けるために、自分で毎日スケジュールを立ててみることをおすすめいたします。
自宅待機といえども、家事や育児、更には在宅仕事等、どうしても組み込まなければならないタスクもあるでしょうし、毎日やる事一緒だからスケジュールはちょっと…と思われる方もみえるかもしれません。そのような場合でも、目標の従事時間を設定したスケジュールを組んでみることをおすすめいたします。
日々の必要な行動を可視化することで、見えてくる少しの隙間時間が現れてくるかもしれません。その隙間時間で、「自分は何がしたいのかな?」、「前から〇〇がしたかった」といった取り組みを少しづつ入れてみることも効果的です。
このような取り組みは、自分の希望や思いに関して、自分の意識を向けてみることにもつながりますので、スケジュールを組み立てる充実感や達成感が増えてストレスをより感じづらくなります。
2.情報に振り回されないようにする
テレビやネットを見過ぎると不安につながるので、気にし過ぎないようにすることが大事だという。
「情報がないことでの不安もあるかもしれませんが、いろんな情報を取り込んでかえって不安を煽ることにもなりかねません。それで調子を崩すのであれば、情報をある程度シャットアウトすることも大事です」
3.運動をする
軽い運動やストレッチなどで体を動かしてみることはストレスへの対処としても有効です。体を動かすことは、自分の意思で動かしているという体験にもなりますし、ストレッチをゆっくりと行う事でリラックス効果にも繋がります。また、運動後の軽い疲労は良質な睡眠を促しやすくなりますので、日内リズムの安定化にも適切です。
4.社会との接点を持つ
「孤独」はメンタルに影響を及ぼしやすいといいます。
「とにかく、人とコミュニケーションを取ることが大事です。こういう時だからこそ、家族や恋人、仲のいい友人、離れて暮らす両親など、信頼できる人と密に連絡を取るように心掛けてください。
学校が休校になり、子どもの世話をしたり、自分や家族の仕事が在宅勤務となったり、家族と一緒にいる時間が増え、仕事と家事のやりくりが大変で、余計にストレスが溜まる……という方もいるかもしれませんが、こういう時だからこそ、家族との時間を大切にしてください。
普段、忙しすぎて子どもと一緒に遊ぶ時間がない、家族と過ごす時間がない、という方は、家族とゆっくり過ごすいい機会です。とはいえ、自分の趣味や好きなことをする一人の時間も大切にして、息抜きもしましょう。
5.人のいない場所に散歩に出かける
感染に十分に考慮した上で、人の少ない場所や密室を避けて、簡単なウォーキングなどの散歩は、日々のストレスの解消にも役立ちます。また、日光を浴びることや身体を動かすだけの効果ではなく、開放的な場所に定期的に出かけることによる気分転換は大切です。
ですが、あくまでも感染には十分に配慮する必要がありますので、手洗い・うがい、必要に応じてマスク着用などの感染対策をしっかりと講じた上で、感染のリスクが低いとされる、人の少ない場所・しっかりと距離が取れる場所への外出という点は大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
コロナうつに関してのなりやすい人の特徴や対処法を紹介していきました。
ストレスは身に覚えがなくても体には蓄積されている場合もあります。
気分が落ち込んだり、集中力がいつもより落ちている場合はコロナのストレスや疲れが
溜まっているのかもしれません。ぜひ上記の対処法を参考にしていただければと思います。