ネットワークビジネスとは?

 

皆さんはネットワークビジネスという言葉を聞いたことありますか?

もし周囲に「誰でも成功できる」「簡単に稼げる」という言葉を言う人がいたら、ネットワークビジネスへの勧誘かもしれません。

ネットワークビジネスとはマルチ商法のことで、別名MLM(マルチレベルマーケティング=連鎖販売取引)とも言われます。

ネットワークビジネスに関わって、金銭も人間関係もほぼ失ってしまったという人の話は枚挙に暇がありません。

今回はネットワークビジネスについて解説していきます。

 

 

ネットビジネスはピラミッドのような構造になっています

【ネットワークビジネスとは】

ネットワークビジネスとは、口コミによって商品を広げていく「マルチ・レベル・マーケティング」という仕組みを用いたビジネスのことです。購入者を販売員として勧誘し、販売員になるとさらに別の人を販売員として勧誘していくビジネスモデルで、ピラミッドのような構造になっています。

ネットワークビジネスは他者に紹介することによって、紹介した人数分の報酬が支払われます。

例えばネットワークビジネスを行っている人から洗剤を買う場合、洗剤を買うことを目的とするよりも、むしろそれを販売して儲けようと思う人のほうが多いはずです。

このように、単に消費するのではなく、その商品の消費を積極的に販売する集団の一部となるということ、ある意味その商品の営業支部のような役割として組織(ネットワーク)に組み込まれるのがネットワークビジネスです。

消費者参加型ビジネスと言われることもあります。

消費者は買うと同時に売る人間にもなるので、商品の仕入れなど当然リスクを背負います。しかし、リスクは単にこの仕入れのお金だけではない点には注意が必要です。

一般的に、企業で営業マンとして仕事ができるようになるまでには多くの経験や知識、また同僚や先輩からの指導が必要です。しかしネットワークビジネスで何の経験も知識もなく売る側にまわるということは、純粋に自身の信用だけを担保にしているということです。

中にはこういうことが上手い人もいるでしょう。しかし、そういった資質は多くの人が持っているものではありません。このことは忘れがちですが、大きなリスクです。

 

【ネットワークビジネスの歴史】

ネットワークビジネスの手法が生まれたのは、今から150年ほど前のアメリカ。ニューヨークの小さな香水屋としてスタートした、エイボンという会社が起源です。その後、1934年にはサプリメントを手がけるカリフォルニアビタミン社、1959年には現在世界最大のネットワークビジネスの会社であるアムウェイ社が誕生します。

日本で一番最初にスタートしたネットワークビジネスは、1963年にアメリカより伝わったタッパーウェアの会社です。その後、1979年に日本アムウェイが誕生し、アムウェイの販売員である中島薫(なかじまかおる)氏によって、80年代〜90年代にかけて、アムウェイとネットワークビジネスの市場が急速に拡大していきました。

現在では日本国内だけでも、ネットワークビジネスの会社は1000社以上あるともいわれています。

 

 

【ネットワークビジネスの仕組み】

ネットワークビジネスであつかわれている商品の種類は、実に多岐にわたっています。しかしながら、ほとんどの商品は消耗品。つまり、リピートが起こる商品です。たとえば、化粧品、サプリメント、調味料などです。これらの商品は、一般的な企業も販売しています。ネットワークビジネスは、どこが違うのでしょうか?

一般企業の場合、たとえば化粧品会社等は商品を企画して製造した後に、広告を打ちますよね。テレビCMや雑誌広告などです。

しかしながら、ネットワークビジネスの会社は一切広告を打たず、すべて販売員の口コミで商品を流通させます。ですから、広告費がまるまる削減できるわけです。削減できた分を販売員への報酬とします。このシステムだと、販売員に報酬を支払っても、まだ費用はあまるので商品の研究開発にまわせます。

こうやって、商品の品質がドンドンあがっていくというわけです。

また、たいていのネットワークビジネスの会社は、一定の成果を上げた販売員を「タイトル」で区分けします。そして、タイトルごとに平均年収を公開して、販売員のモチベーションをあげるのです。

たとえば、アムウェイ社の代表的なタイトルごとに公開されている平均年収は、次のとおりです。

クラウンアンバサダー・・・・・・・年収1億円
ダイヤモンド・・・・・・・・・・・年収2000万円
エメラルド・・・・・・・・・・・・年収1000万円
ダイレクトディストリビューター・・年収300万円

上記はタイトルの一部です。公開されている平均年収は、実際より少ない場合が多いようです。

 

【ネットワークビジネスのメリット】

メリットの一番大きいところは、資本力がなくても、すぐにビジネスが始められるところでしょう。初期投資として登録料などが必要になる場合でも、1万円前後でスタートが可能です。安価なところであれば、費用は3000円程度です。年会費なども、月額数千円程度のところがほとんどです。

難しい専門的な知識も必要ありません。また、在宅でできるものが多く、主婦などでも簡単に参入できます。お勤めしながら、副業としてスタートすることも可能です。

ある程度、大きなネットワークが形成できれば、権利収入を得ることができます。権利収入とは、自分が働いて得る収入ではなく、いわゆる不労所得を指します。しかし、権利収入を得るまでには、かなり時間がかかると思っていたほうが無難です。

 

【ネットワークビジネスデメリット】

では、ネットワークビジネスのデメリットはなんでしょうか。 まず、圧倒的に、世間のイメージが悪いですね。

また、その名の通り、ネットワークを築かなければいけないビジネスモデルなので、親戚・隣人・友人・知人……、あらゆる人間に片っ端から、声をかけることで嫌われてしまい、人間関係が悪くなってしまう方も多いと聞きます。

さらに、商品によっては、まず自分が商品を買いあげなければいけない、いわゆる自爆買いをしなくてはいけない場合もあります。特に自分の販売成績が維持できているように見せかけるため、自爆買いをして苦しい思いをする方もいるようです。

一番大きいデメリットでありながら、あまり明かされていないデメリットは、安定的に収入を得ることができるようになるまで、かなり時間がかかるということです。スタートしてから短期間で成功できるとは思わないほうがいいでしょう。

 

【ネットワークビジネスは400人に1人しか成功できない】

ネットワークビジネスで実際どれくらい稼げるのか?

『月刊ネットワークビジネス』によると、ネットワークビジネスで収入を得ている人で、もっとも多い収入帯は、なんと5万円。

さらに、知り合いのネットワークビジネスの販売員によると、ネットワークビジネスをはじめる人の94%は『無収入』だそうです。

このデータはあながちまちがいではないな、と感じています。

私が過去に知り合ったネットワークの販売員のことをふりかえっても、100人いれば5人くらいはお小遣い程度の収入を得られて、その先伸び悩む。そして、ネットワークビジネスに参入する人の多くが夢見る、『成功者の暮らし』に行き着く人は、400人に1人という割合なのです。

(※しかも、その成功者は他のネットワークビジネスの会社ですでに一度成功しており、なんらかの事情があって他社に乗り換えた、という人も少なくありません。)

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はネットワークビジネスについて解説していきました。

個人的にはネットワークビジネスをやるのはリスクがありすぎるのと、多くの人が稼げない

ということが分かっているので、おすすめしません。

自分でビジネスをやってみようと思ったら必ずネットワークビジネスの勧誘があります。

しっかり、正しい知識と情報を入れましょう。