看護師のリアルな実情
女子に人気NO.1の看護師、そのリアルな実態は?
女子高生が就きたい職業のトップである「看護師」。世の中からのニーズが高く、女性でも長く働き続けられそうな印象があるが、実際に働く人の状況はどうなっているのでしょうか。
20~44歳の現役看護師を対象に気になる勤務スタイルやお給料、
転職事情、また普段直接聞けない看護師のイメージなどをご紹介していきます。
【世間が抱く看護師のイメージとその理由】
仕事に対するイメージ
1.給料が高い
「看護師」と聞くと、「いいお給料もらってるんでしょ?」と思う人は多くいます。また、「安定した収入が得らそう」というイメージも。
そこで看護師と労働者全体の平均給与・平均年収を男女別に見てみると…
全体 |
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男性全体 |
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看護師(男) |
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女性全体 |
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看護師(女) |
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確かに!女性看護師と女性全体とで平均年収を比較すると、およそ100万円差があることが分かります。労働者全体と比較すると、看護師の年収が10万円ほどマイナスに。また、男性看護師の年収は男性全体と比べるとおよそ50万円マイナスとなるようです。
ということは、女性平均と比べた場合に給与が高く出ることが、「看護師は良いお給料をもらっている」というイメージに繋がっているようですね。
2.資格があるから一生働ける
看護師の仕事は国家資格であるため、「一生働いていける」「子供ができても復帰に困らない」「絶対的な“手に職”があるのは羨ましい」などの声があります。また、看護師資格を持っていれば、病院だけでなく福祉施設で働いたり、特定看護師、助産師、保健師などを目指したりできるため、次のキャリアステップへの選択肢が多いこともこのイメージを形成する理由となっています。
3.業務がかなりハード
「医療機器や薬剤を取り扱うため、リスクがある」「体力的にかなりキツい仕事」「責任感が伴い精神的にもしんどい」というイメージから、看護業務はかなりハードであると考えている人は多いです。しかしその分、短時間で膨大な仕事量をこなす看護師を見て「自分にはできない仕事」「しっかりしていて頼りになる」リスペクトを示す声もあります。
性格面でのイメージ
看護師という仕事の性質上、やることをてきぱきとこなし段取りが良い、物事をきっちりと明確にする人が多い、命にかかわり緊張感のある仕事をしているため、つい強い口調なってしまう…というイメージがあり、そこから、「性格がキツい」と思われてしまうこともしばしば。
しかし反対に、患者さんを笑顔で明るくお世話するところをみて「優しい性格」「白衣の天使」というイメージを抱く人もいます。また、実習や国家試験の勉強をこなし、若い頃から夢に向かってきた「努力家である」という声もあります。
こんなイメージも
合コンウケしそう
「合コンの自己紹介で職業を明かすと、反応が良い」という声も。というのも、患者さんと接する姿から、「献身的」「優しい」「世話好き」などのイメージがあるため、恋愛でも同じように接してくれるのでは、と男性陣は期待してしまうそうです。
また、小児科の看護師に対して「子どもと触れ合う姿にキュンキュンする」という意見や、献身的なイメージから、「自分がダメ男でも尽くしてくれそう」なんて声も。
【実際の周りのイメージにギャップを抱く看護師の声】
看護師について世間一般で抱かれているイメージについてご紹介しましたが、みなさんどう思いましたか?
ここでは、看護師が抱く、周りのイメージとのギャップについて紹介します。
「給与面には不満がある」
「給与が良い」というイメージを持たれている看護師の仕事ですが、実際に働いている看護師の声には「給与が高いのは命に関わる尊い仕事だから当たり前!」「仕事量を考えると決して高い給料ではない!」という本音が。
また、比較的多いのが「例え高給与でも、貯金できない」という意見。「仕事のストレス発散で買い物に使ってしまう」ことや「仕事が忙しすぎてお金の管理にまで時間を割けない」ことが原因となっています。
「ブランクがあると不安」
「資格があるから職場復帰に困らない」と思われがちですが、スキル面ではブランクに不安を覚えてしまうのが本当のところです。実際に復帰してみると、「ブランクがあることは言い訳に聞こえるので口にできない」という悩みも。また、復帰から慣れるまでに、最新情報を調べたり、マニュアルを読み込んだり、「人並み以上の努力をした」という声も聞かれます。
「恋愛するにも相手の理解が必要」
「合コンウケしそう…」モテるイメージがある看護師ですが、実際恋愛してみると「休暇が不規則なので予定を合わすのも難しい!」「会えない時間が長すぎる!」「会えない間に浮気された…」などの辛い声が。また、「夜勤の大変さを理解してくれない」「その割に私生活でも優しさや尽くす姿を求められるのが窮屈」という不満も。実際、プライベートの時間に尽くされたいのは看護師自身。その面を理解してくれる男性でないと看護師のお相手は務まりません。
「病院での立場が弱い」
「性格がキツそう」「しっかりしている」その裏にあるのは他スタッフの理不尽な態度にもめげない看護師の強さです…。例えば、医師とのコミュニケーション。「挨拶してくれない」「言い方が上から」「自分のせいでないのに叱られる」明らかな理不尽な態度に納得できない思いを抱えている看護師は多いです。また、ある特定の科では、専門のスタッフの立場が強い場合も。自分の専門分野を「看護師なら知っていて当たり前」などと考えられてしまうこともあり困ってしまいます。
【看護師の転職事情】
看護師の転職事情は平均3つの職場を経験しています。
転職理由は給与アップやスキルアップのために転職をする方が多いです。
国家資格を武器にもつ看護師には、転職も珍しくないようだ。これまで経験した職場数の平均は「3ヵ所」。
転職の理由は、「給与アップしたい」(48.4%)、「スキルアップしたい」(25.5%)、「自宅からより近い場所で働きたい」(25.5%)など。
ちなみに、子育て時期を迎える30代では「自宅から近い場所で働きたい」が全体より高めになる。保育園等への送迎や子どもの急病に対応しやすいよう転職している様子がうかがえる。
ライフステージに合わせて働くスタイルや職場を柔軟に変えている看護師たち。
「女性でも長く働き続けられそう」というのは本当のようです。