資格を生かした副業生活
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皆さんは資格を取得したことはありますか?役に立つ資格もあれば趣味程度で取得している資格もあると思います。そんな中でも今回は資格と副業の関係についてお伝えしたいと思います。
資格貧乏論
資格を取ると貧乏になる?
5、6年前、そういった主旨の本や論調が世の中で話題になりました。資格を取ると貧乏になるというのは、あてはまる場合とあてはまらない場合があります。弁護士資格を取得しても弁護士の数ほど仕事が多くはなく旧司法試験の時代の頃ほどの人気がない話や、近年の法科大学院の不人気さなどが示す通り資格取得、士業として独立・開業、稼げるといった構図は成立しなくなっているのも事実です。但し、資格とは一言で言えば、その専門領域における専門性の一定水準を持ち得ている証です。そのため資格自体が悪ではありませんし、食えないには食えない理由があります。
重要なことは、需給バランスが崩れていないか、資格によって提供できるベネフィットと世の中のニーズがマッチするかです。この5年程前は、副業を認める企業はまだ少なく、給与所得者として本業に集中したほうが士業として独立を選択するよりも成功の確度が高かった時代でもありました。現在はそのころとは社会情勢が一変しています。資格=稼げないといった単純な構図では説明できないほど、環境変化のスピードは高く、ニーズや社会的な課題も複雑化しています。
副業と資格から始める人生のリスク管理
与えられた仕事だけを真面目にこなすだけでは将来その仕事がなくなり、いずれ食えなくなるリスクを個人が抱える時代が来ます。16世紀と17世紀から18世紀にイギリスで起きたエンクロージャーのような現象が現代の日本にも起きるかもしれません。
こうした環境変化へのリスクを管理するには、一つは不労所得が得られる方法や仕組みを構築する手段もあります。しかしながら、本記事の資格と副業のテーマからは外れますので、資格を活用した副業にフォーカスしてご紹介します。いきなり起業するには知識や経験、人脈も不足する可能性は高く、その不足するリソースについて時間をかけて埋めることのできることが副業の魅力でもあります。そして、副業を始める際に一つの信頼の証となるものが資格になります。
公的資格・民間検定資格
公的資格・民間検定資格概要
公的資格は、国の省庁の支援する団体が主催する検定試験です。民間検定試験は、主に各種業界団体が運営主体となるものです。概ね検定試験は競争試験ではありません。ある一定の知識や能力の水準に達しているかを検定する試験という位置づけです(もちろん例外もありますが)。そのため、試験問題自体の日本語は平易な表現であることがほとんどです。受験資格も設定されないものが多いですが、業界が主催する研修を受講しないと受験資格を得られないものも存在します。
ビジネス系
日本商工会議所が主催する日商簿記検定や販売士、東京商工会議所が主催するビジネス実務法務検定等が有名です。3級から1級といった等級制度もあります。一般的に3級程度は初心者が目指しても1か月程度学習をすれば合格できるレベルです。2級は、3か月~6か月程度の学習期間が必要です。1級は、専門的なレベルです。学習期間は、おおむね6か月~1年程度必要となります。
それ以外では、受験者数は少ないですが、一般財団法人統計質保証推進協会が実施する統計検定は着目すべき検定試験です。経済産業省が示しているビジョンであるデータ駆動型社会※の到来により、今後一層必要とされるスキルであることは間違いないです。
※データ駆動型社会:データと現実世界との密接な連携により、最適化を目指す社会システムのこと。
カルチャー系
副業の最初の1歩は、好きなことを本業の余暇時間に行うことです。そのため、趣味と実益を兼ねた副業ができればいいのですが、市場ニーズがないと業とはなりえません。例えば、色彩検定などは公的資格でもあり、服飾系のお仕事やWEBデザインに活用できれば、趣味と実益を兼ねることができる可能性はあります。
国家資格
国家資格概要
副業の観点から人脈や実績の少ない方が仕事を受注する際に、国家資格のほうが信頼性は増します。但し、こちらも副業としてのニーズがあることが前提となります。国家資格には独占業務があるもの、名称独占のもの、そして、技能系の3種類があります。公的資格や民間検定試験よりも競争試験という位置づけが高く、難関資格であればあるほど、社会的な信頼性が増す一方で、試験対策も本格的な対策が必要となり、長期化しやすいこともネックです。
法律・会計系(独占業務あり)
弁護士、公認会計士、税理士などは、難易度も高く、勉強期間も複数年かかります。士業として本業として目指す資格です。取得しただけでは稼げないという話も聞きますが、きちんとしたニーズ把握とその高い専門性が活かすことができれば、工夫次第で稼げる市場は確実にあります。社会保険労務士や行政書士も副業を目指す目的で取得する場合、難易度は高い部類に入りますが、ニーズは確実にありますので、本業へのステップとして、資格取得から副業を通じた実務経験や人脈を構築して、いずれ独立・開業も選択肢としては可能性があります。
コンサルティング系
コンサルティングにおいては、キャリアコンサルタントや中小企業診断士などが有望です。まずキャリアコンサルタントについては、先ほど記載したように少子高齢化や働き方改革によって多様性のある働き方が社会的にも必要となっており、個々人のキャリア構築のサポートのニーズは高いと考えます。
一番オススメするのは、中小企業診断士です。実は、名称独占資格で独占業務はありません。そのため足の裏の米粒(食えない)資格と吹聴する方もいます。しかしながら、企業の分析やコンサルティングノウハウが得られるほか、新しい人脈の構築がしやすい資格です。マクロ環境分析のスキルを得ることも可能ですので、社会構造の変化等に敏感に反応し、課題の抽出と対策を講じることができるようになります。ご自身の「生き方の羅針盤」を得ることができます。食えるか食えないかは、他の資格と同様、活かし方次第です。名称独占なので業務の自由度が高く、他のスキルや専門性と組み合わせることで独自の強みを構築できるといった魅力があります。
技能検定系
技能検定系では、ファイナンシャルプランニング検定、ウェブデザイン技能士に非常に魅力を感じます。前者は、お金の管理や中長期的な計画をご自身の人生設計に活用できる、クライアントにもアドバイスができる資格です。日本では金融知識やスキルについて義務教育課程を含めて体系的に学ぶ機会が欧米等と比較しても少ない状況です。日本において、消費者としても事業者としてもお金の活かし方、増やし方のPDCAを適切に管理できる人は割と少なくそのニーズは高いと考えます。後者は、今後もネット社会が成熟していく過程において、よりUI/UXの価値は高くなるため、継続的なニーズはあります。
まとめ
副業を始める前に資格を取得してみるのはいかがでしょうか?最後に私がおすすめする資格に関してのリンク先を掲載しておきますので、ぜひご覧ください。
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