黄砂とは何か?

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春になると車や建物に黄色い砂ぼこりが積もることがあります。これは中国やモンゴルの砂漠の砂が偏西風にのってはるばる日本まで飛んできたもので、この現象を「黄砂」といいます。

 

黄砂は少しの量なら問題はないですが、年々量が増えてきています。それは中国で起こっている砂漠化の影響だと言われています。

工業化が進み、森林を切り開いて土地開発を続けた結果、中国では砂漠のように乾燥した土地が増え、そこから放たれる砂は多くの有害な化学物質をのせて日本までやってくる。

化学物質を含んだ黄砂は呼吸器系の病気やアレルギー引き起こしたり、農作物に害を与えたりします。

また、川や湖に黄砂が落ちると、富栄養化してプランクトンが異常発生するなど、自然への影響も大きいです。そうしたことから黄砂は今、大きな環境問題のひとつと考えられています。

 

黄砂がやっかいなのは、化学汚染物質が砂に付着して一緒に飛んでくることです。中国の急激な経済成長により自動車の排気ガスや工場から排出される煙の量が増え、煙に含まれる物質が太陽光やオゾンと化学反応を起こし「PM2.5」と呼ばれる微細な粒子が生成されます。

「2.5」は粒子の大きさを表したもので、2.5マイクロメートル(1マイクロメートルは1mmの1,000分の1)と肉眼では見えないほどのサイズなのです。

 

PM2.5はマスクで防がなければ肺の奥底まで吸い込んでしまい、気管支炎やぜんそくといった循環器系の病気を引き起こす原因にもなります。

また花粉と一緒に吸い込むことで、花粉の量が少ない場合でもくしゃみやのどの炎症を引き起こし、結果的に花粉症の症状を悪化させることにつながります。

 

もともと黄砂は自然現象のため、発生を食い止めるのは不可能とされていますが、中国の大気汚染が黄砂の悪影響を助長しているという見方もあるようです。

中国の急激な経済発展が、環境にも大きな影響を及ぼしているというのです。これまで国が本腰を入れて改善に努めてこなかったことも、今日の健康被害の拡大につながっているのかもしれません。

 

台湾におけるPM2.5による疾患

 

「産経新聞」(平成27年12月26日付)は、台湾ではPM2.5による大気汚染が原因で、2014年の1年間に6281人が死亡したというデータを台湾大公共衛生学院がまとめたと中国時報が伝えたことを報道しています。

 

細部を見ると、慢性疾患による死者3万3774人のうち、PM2.5によるものが全体の約19%を占めるという。内訳は虚血性心疾患2244人、脳卒中2140人、肺がん1252人、慢性閉塞性肺疾患645人です。

 

汚染原因は、北部は交通に起因するものが多く、中南部は工場や火力発電であるとのことです。しかし、秋冬の季節風で中国大陸から汚染物質が運ばれてくるとの報道が多いとのことです。

 

報道では、台湾の2014年のPM2.5の年間平均濃度は1立方メートル当たり25マイクログラム(25μg/m3)でした。ちなみに日本の平均は15~20μg/m3(2001~2012年)となっており、台湾よりやや低い濃度です。

 

ただ、近年は中国の大気汚染が頻繁なため、偏西風で日本に運ばれてくる危険性も増大しています。

 

黄砂により胎盤の「早期剥離」1・4倍に増加

 

中国大陸から黄砂が飛来すると、出産前に子宮内の胎盤がはがれる「早期剥離はくり」が1・4倍に増えるとする研究結果を、東邦大などのチームが発表しています。黄砂に含まれる微生物や大気汚染物質などが影響した可能性があるとみています。

 

早期剥離は、妊婦の大量出血や胎児の酸欠につながり、母子ともに命に関わる恐れがあります。妊婦の約1%に起きるとされるが、原因はよくわかっていません。

 

また、黄砂飛来後、ぜんそくや心筋梗塞こうそくの患者が増えたという研究報告は、これまでもあります。

 

黄砂は3月から5月に飛来する量が増える

 

なぜ砂が健康被害を及ぼすのでしょうか。

黄砂は大変小さな粒です。スギ花粉が直径30~40ミクロン程度であるのに比べ、黄砂はたったの4ミクロン。体内にこのような異物が入り込めば、喉や気管に異常をきたし、咳や喘息症状の引き金となることも。

 

黄砂による症状は、「黄砂アレルギー」と呼ばれています。症状は、花粉症などのアレルギー性疾患と同じように、目や鼻、気管支、皮膚などにあらわれます。

目に入ると、かゆみやアレルギー性の結膜炎、鼻に入ると、鼻水やくしゃみなどアレルギー性鼻炎のような症状を引き起こします。気管支に入ると喘息を誘発させる場合もあるのです。

 

さらに、黄砂に含まれるカビ・ダニ・ホコリなどが原因のアレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎などを発症する場合も。花粉症と同じような症状なので、区別が難しいのですが、黄砂の飛来とアレルギーの症状が発症する時期が重なるのであれば、黄砂アレルギーの可能性もあります。

両方を併発している場合もあります。黄砂は、花粉に比べて粒子が細かいので、気管に入ったり、肺の奥まで侵入してきてそこに蓄積し、症状を長引かせることもあるようです。

黄砂アレルギーの薬というものはとくにないため、症状にあわせての対症療法になります。アレルギーは、子どもにとってもしんどいもの。「黄砂アレルギー」から子どもたちを守るためには、どうすればいのでしょうか。

 

とにかく黄砂が体内に入らないよう対策を練る

 

黄砂アレルギーが引き起こされるのは、黄砂が体内に侵入してきてしまうためです。黄砂が入り込むのは、目、鼻、口などの粘膜から。

肌は黄砂のような細かな物質でも体内に入り込まないようになっていますが、粘膜は肌のように異物の侵入をガードすることができません。目や鼻、口から黄砂が入り込んでしまわないように気をつける必要があります。

 

ただし、先ほども触れたように、黄砂はとても細かいもの。花粉を防ぐためのマスクでは、黄砂がすり抜けてしまいます。黄砂の予報などは気象庁のホームページ*で確認することができるので、気になる場合はチェックしてみては。黄砂が多い日はあまり外にお出かけしないなど、気をつけるとよいでしょう。

 

どうしてもお出かけが必要な場合には、外にいる時間を最低限に。室内に入る際には衣服をよくはたく、ご自宅に戻ったらすぐに着替える、うがいや手洗いをしっかりするなど、室内に黄砂を持ち込まないようにし、黄砂に触れる機会を減らしましょう。

 

「花粉以上の注意」が必要

 

黄砂アレルギーの予防は、花粉症と同じくマスクや眼鏡によって体内への侵入をブロックするのが有効です。しかし、PM2.5は粒子が細かいため、花粉に対する以上の注意が必要です。

 

マスクは、PM2.5に対応する目の細かいものを使用しましょう。4月は黄砂が飛びやすい季節です。できるだけ外出を控える、洗濯物を屋外に干さない、などの対策が必要です。

予防薬や特効薬はありません。黄砂アレルギーの発症が疑われるときは、アレルギー科や耳鼻咽喉科を受診し、検査や、症状にあわせ治療を受けましょう。

 

まとめ

本日は黄砂に関してご紹介ました。花粉の時期に同時に黄砂による症状に悩まされる方も多いのではないでしょうか。今年は花粉症や黄砂の対策だけではなくコロナウイルスも流行っているので入念な予防を心がけるようにしましょう!!最後に私がおすすめするリンク先を掲載しておきますのでぜひご覧下さい。

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