愛犬が血尿に・・・・原因や対処法は?
犬の「血尿」は、見た目で判断しやすい場合とそうでない場合があります。おしっこに血が混ざっていると、心配になりますよね。血尿は病気の前触れです。愛犬の不審な行動や症状を把握し、病気の早期発見・治療につなげたいものです。
この記事では、犬の血尿について症状や原因、対処法をまとめました。
□血尿と同時に見られることが多い行動
・頻尿(何度もトイレに行く)
・排尿困難(トイレにかかる時間が長くなる)
・陰部を気にする
これらの行動が目立つ場合には血尿を疑ってみてください。そしてもし「血尿かも…?」と思ったら、以下の方法を参考に血尿かどうかを調べてみるといいでしょう。
・白いペットシーツに変更する
・トイレの後に、白いティッシュペーパーを押し当ててみる
血尿はぽたぽた垂れることもあるので、いつもはしない床に水滴として落ちていることも。トイレ後、ティッシュを直接押し当ててみるか、もしくはペットシーツに押し当てて確認してみてください。鼻血や体からの出血は真っ赤ですが、血尿は薄いピンク色やオレンジ色をしていることがあります。
□血尿や、それに似た症状が出やすい犬
◇神経質なタイプの犬
神経質な子だと、環境の変化や飼い主さんの不在だけでも血尿になってしまう子がいます。この場合の原因として圧倒的に多いので「膀胱炎」で、ストレスや細菌が主な原因です。膀胱の痛みで元気や食欲が落ちることはありますが、全身状態は良好であることが多いでしょう。頻尿の症状が出ることが非常に多い場合は膀胱炎が一番疑わしい病気です。
◆高齢犬
高齢犬の場合は「膀胱腫瘍」の可能性も考えられます。症状は膀胱炎と似ていますが、血尿が長引くことが多く頻尿の症状は出ることも出ないこともあります。また、膀胱腫瘍が大きくなると、膀胱の出口を腫瘍が覆ってしまい排尿困難を引き起こすこともあります。
◇去勢手術、避妊手術をしていない場合
子宮や前立腺などにおきた炎症が、血尿や血尿に似た症状を引き起こすことがあります。緊急度が極めて高い、命に関わるケースもあるので、気付いたらすぐに病院につれていってあげましょう。
□血尿の原因
まず、犬の血尿の原因ですが、何の理由もなく血尿が出ることはありません。
なにかしらの原因があって血尿がでるわけですから、もっとも考えられる犬の血尿の原因は以下のようなことがあげられます。
・感染症
・ストレス
・中毒症
・病気
□犬の血尿はオスとメスで違いがあるの?
血尿は、オスメス関係なく見られる症状です。
共通する原因もあれば、性別が影響する原因(去勢や避妊など)もありますので、それぞれの症状を覚えておきましょう。
◇オスの血尿の場合
オスは、メスに比べて尿道がながいということ、オスにだけ存在する生殖器「前立腺」があることから、血尿しやすいと言われています。
尿道が長い分、結石ができる確率も上がりますので、感染症には注意が必要です。
◇メスの血尿場合
メスは、ヒート(生理)があることから、血尿と見間違えることも多いと思いです。メスに特に多いのは、陰部や子宮からの出血で、外部から細菌が侵入することで、感染症に繋がってしまいます。
子宮の感染症が悪化すると「子宮蓄膿症」という病気に発展し、最悪子宮が破裂するなどの怖い症状がおこることもあるので、ヒートとは違う症状が現れたら、すぐに病院に行きましょう。
□血尿にならないためには?
犬の不調や多くの病気にかからないためには、普段からの健康・食事・環境の適切な管理が大切です。愛犬に合った運動量や食事スタイルを心がけてくださいね。犬の散歩は、運動であり気分転換になるので大事です。たまにコースを変えてみると愛犬のストレス解消になりますよ。肥満は病気のもとですから、愛犬にせがまれても、必要以上に餌やおやつを与えないよう気をつけてください。中毒や感染症は、飼い主さんの配慮次第で、大幅に発症リスクを抑えることが可能です。犬に与えてはいけない食べ物や植物、薬品などは、愛犬の口に入らないような工夫をして、誤飲・誤食を防ぎます。また、感染症対策には、ワクチン接種やマダニ対策をおすすめします。
犬の血尿は、必ず受診が必要です。いざというときのために、いつでも対応してくれる救急病院も、事前に調べておくようにしましょう。