フェレットの飼い方について②

フェレットはとても愛くるしい動物で、近年ペットとして人気のある動物ですが、実はとても病気の多い動物なことは知っていますか。

今回はフェレットに多い病気別に、症状・治療費・予防法などをお伝えします。

 

前回の記事はこちら↓

https://supportk-totalconcierge.xyz/フェレットの飼い方について①-3704

□まずは健康診断

フェレットは病気の多い動物なので、できれば季節の変わり目ごと(年4回)、最低でも年に一度は健康診断を受診するのをおすすめします。

また環境の変化(引っ越し)など、ちょっとした変化でもストレスにより体調が変化する場合があるので、少しでも心配なことが起こった場合も検診へ連れていきましょう。

早期発見ができれば治療にかかる医療費も、フェレットの負担も格段に減ります。主に健康診断では、体重測定・触診・血液検査・耳ダニを調べます。

血液検査は目では見えないフェレットの状態を数字で把握できるので、必ず受けておきましょう。

□フェレットの三大疾患

フェレットがとくに気をつけたい病気は以下の三種類で、「フェレットの三大疾患」ともいわれます。

  • 副腎腫瘍
  • インスリノーマ
  • リンパ腫

これらの病気はとてもかかるフェレットが多いとされています。

病気にかかってもあわてないように、症状や予防方法を知っておきましょう。

症状や予防方法はあくまで飼育している中で気づいてほしい目安です。

これらの症状以外に「おかしい」と思ったら、様子見せずに必ず病院につれていき、獣医さんの指示を仰ぎましょう。

 

◇副腎腫瘍

フェレットの副腎腫瘍から分泌される性ホルモンである男性ホルモンのアンドロゲンや女性ホルモンのエストロゲンが過剰に分泌して起こる病気です。

性ホルモンの分泌は日照時間も影響しています。家庭でペットとして飼われるフェレットは昼夜明るい環境で飼われていることも多く、メラトニンの分泌が異常をきたして血中濃度が低いままとなり性腺刺激ホルモンの分泌が抑えられません。

そのため副腎は常に刺激を受け続けることになり、過剰分泌を招き、さまざまな症状を引き起こす原因となっていきます。

副腎疾患のわかりやすい症状に「脱毛」があります。

尾の根から始まり、尻、脇腹などに左右対称の脱毛がみられます。全身にひろがったり、かゆみを伴う場合もあります。初期は元気なことも多く気づかないことも多いので、注意が必要です。

性ホルモンの影響で、避妊手術をしているにもかかわらず性行動を起こす場合があります。

 

◇予防

家庭のフェレット常に明るい環境で飼育されているため、副腎が繁殖に向けて活発に働いてしまうことに原因があるのではないと考えられています。

一日の半分以上を完全に暗くするのは難しいかもしれませんが、暗くなる環境をしっかりとつくってあげましょう。

◇インスリンノーマ

腫瘍化した細胞が多量のインスリンを分泌するようになり、血糖値の濃度に関わらずインスリンの分泌が過剰に続き、低血糖を起こします。

・初期症状

 ・元気喪失

 ・寝ていることが多くなる

 ・倦怠感

 ・ぼんやりしている

・軽度の低血糖

 ・吐き気がするためよだれがでる

 ・前足でこする

 ・泡を吹く

 ・後ろ足に力がなくなる

 ・震える

・進行した場合

 ・痙攣

 ・意識を失う

・昏睡

こうすればインスリノーマにならない」というぜ絶対的な方法はありません。

糖質の中でも、果物に含まれる単糖類はインスリン分泌を促進します。レーズンなどのおやつは避け、十分なたんぱく質を含む食事を与えるようにします。

◇リンパ腫

リンパ腫は血液のがんです。

血液中にある免疫機能を保持するリンパ球が、悪性のがん化する病気です。

予後はあまりよくなく、進行をゆるやかにする治療がメインになります。

定期的に健康診断を受けることで、早期発見をするのが大切です。

今回はフェレットに一番かかりやすい病気3つを紹介しました。

その他にも、犬ジステンバーやフィラリア症など予防すればかからない病気などあります。

日々の観察を怠らず、異変を察知できるように心がけることが、病気の早期発見に繋がります。

普段から生活スペースを工夫する事で病気を防げるケースもありますので最適な環境を作ってあげてくださいね。