フリーランスという働き方

 









フリーランスという働き方

近年働き方改革という言葉を様々な場所で聞くようになり、それに伴いフリーランスで働くという方も増えてきています。

そこで、今回は働き方改革が実施されていく中でどのように労働者が変化してきているのかをお伝えできればと思います。

 

そもそも働き方改革とは

 

働き方改革とは、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジとして、これまで当たり前だった 日本企業の労働環境を大幅に見直す取り組みを指します。

長時間労働の常態化やそれに起因する過労死、非正規労働者に対する不合理な待遇差など、働き方の問題に伴う弊害は昨今至る所で浮き彫りとなっており、早急な対応が求められています。

しかしながら、すでに慣習と化す既存のやり方を変えることは、いずれの会社においても容易なことではないでしょう。

そのために、実情として煩わしさばかりが先行し、法令の基準を満たすために形だけの取り組みが行われる例も少なくありません。

働き方改革は、目的を正しく理解し適切な取り組みを行うことで、企業の労働環境の改善や労務問題の解決に活きる有効な手立てとなります。

 

働き方改革の目的

 

働き方改革を行う目的は、一人ひとりの意思や能力、個々の事情に応じた、多様で柔軟な働き方を選択可能とする社会を追求していくことで、「労働者にとっての働きやすさ」を実現していくことにあります。

働く個人にとって働きやすい環境を構築し、ライフステージに合った仕事の仕方を選択しやすくなることで、

 

→国にとっては、労働者の増加に伴う税収増

→企業にとっては、労働力の確保と生産性向上

 

の達成にぐんと近づきます。

働く意欲のある人が無理なく働けるようになることで、社会全体にとっても良い影響が期待できる、というわけです。

そんな働き方改革が大企業だけではなく、中小企業でも実施されている中、フリーランスで働くという方も増えてきています。

ランサーズ㈱はフリーランス実態調査を実施しています。https://www.lancers.co.jp/news/pr/14679/

2018年版の調査結果として、日本のフリーランス人口は前年横ばいで1119万人、日本の労働者人口の17%になると発表されました。

つまり働く人の、およそ6人に1人はフリーランスという数字です。

 

急成長を続けるフリーランスの経済規模

 

また、推計経済規模が20兆円を超えました。20兆円は日本の総給与支払額のおよそ10%にあたる規模です。

フリーランスの市場規模としてはこの2年で+4兆円=25%の伸び率になっています。20兆円を1117万人で割ると、1人あたりの平均報酬は186万円。これは前年比で12%の増加となります。

 

副業フリーランスの経済規模はおよそ8兆円

 

1117万人のフリーランスのうち、副業フリーランスは744万人、経済規模は7兆8280億円。業務委託ベースのパラレルワーカー数としても増加の傾向です。

会社に勤めたまま副業をしたのち、フリーランスとして独立というケースも珍しくないものとなってきています。

 

パラレルワーカーをカテゴライズした比較

 

・空き時間利用の「副業系すきまワーカー」

・複数の仕事をこなす「複業系パラレルワーカー」

・独立して個人で請け負う「自由業系フリーワーカー」

・個人経営・企業家等の「自営業系オーナー」

この4タイプにカテゴライズすると複業系パラレルワーカーの人口が急増(前年比5%増)しているのがこの市場規模増大の特徴ですね。

上記の4タイプで分けた場合の平均年収を見ると「副業系すきまワーカー」が23%増加で123万円と伸び率が加速しています。

またこの744万人の複業フリーランスの職種を見ると営業などのビジネス系が半数以上となっています。

 

世界のフリーランス事情

 

社会における注目度も増してきているフリーランスですが、世界での状況はどうなのでしょうか。世界のフリーランス事情について調べてまとめてみました。

アメリカ国内でフリーランスとして働く人の数は2017年時点で約5,500万人となっています。

これは働く人の約3分の1がフリーランスという計算です。フリーランスがかなり身近な働き方になっているといえそうですよね。

アメリカではフリーランスで働いている人の満足感も高いのも特徴です。同調査で「あなたの仕事について以下の表現は当てはまりますか?」という質問をしたところ、

◦「尊重されていると感じる」

◦「仕事熱心になれる」

◦「達成感がある」

◦「毎日が刺激的」

◦「裁量がある」

といった項目への回答が、フルタイムのフリーランスではなんと8割を超えました。

 

一方日本ではどうでしょうか。

フリーランスの仕事に対する満足度を尋ねた調査では、

◦「仕事に誇りを持てる」

◦「仕事に熱心である」

◦「達成感がある」

◦「裁量権が大きい」

といった項目への回答が7割前後となっています。アメリカの8割には及ばないものの、高い数値を誇っていますよね。

その一方で、総じてフリーランスの仕事に「満足している」と回答している人は56%と意外と少なめでした。

 

日本とアメリカのフリーランスの違い

 

日本とアメリカで差のある項目はほかにもあります。

たとえばフリーランスになって「ワークライフバランスが改善した」と感じている人は日本28%、アメリカ85%、「家族との時間が増えた」と感じている人は日本27%、アメリカ82%という結果です。大きな開きが出ていますよね。

この違いは、アメリカと日本で働き方や雇用習慣が異なっていることが影響していると考えられます。

アメリカにおける雇用では、「総合職」という概念がありません。つまりどのような職種でも採用の時点でその職種に対する専門性が求められます。

そして入社してからもその専門性を高める方向で働くことになるため、自然と自立してフリーランスになるための土台が形作られるといえるのです。

またアメリカでは企業に雇用されていても、必ずしも安定しているわけではありません。

そもそもアメリカでは終身雇用が前提とされておらず、アメリカにおける1つの職の平均勤務年数は約4年となっています。「今いるメンバーでどう仕事を回すか」ではなく、「今の仕事のためにどのようにメンバーを変動させるか」といったビジネス習慣があるため、正社員であっても解雇は頻繁に行われるそうです。

このような状況であれば、「安定性が変わらないなら、社内の政治や上司の命令に縛られずにのびのび働けるフリーランスを選びたい」と思う人は多くなると考えられますよね。

その結果として、アメリカでフリーランスが増えるのもわかるのではないでしょうか。また先に紹介したアメリカにおけるフリーランスの満足度が高いのも、雇用されているときと比較した相対的なものである可能性もあります。

逆にいうと、日本などは相対的に満足度が「企業に勤めているときとそれほど変わらない」というだけかもしれません。

日本はまだまだ企業の雇用が安定していますし、また社内研修制度など、企業勤めにはフリーランスにはない魅力が多くあります。

 

フリーランスの未来は?

 

現在、フリーランスという新しい働き方が話題になっている背景には、環境の変化が2つ挙げられます。

「人口減少」「長寿化」です。周知の事実ですが、日本の人口は減り続けています。同時に平均寿命も急速な勢いで伸びています。

80歳程度だった寿命が、今後は100歳まで伸びる可能性があります。

ロンドンビジネススクールの教授グラットン氏は、著書『LIFE SHIFT』の中で、「人生100年時代」という言葉を提言しました。

寿命が100歳にまで伸びれば、その分の生活資金を確保しなければなりません。この時代の到来に備えて、ライフプランを練り直す必要があります。

65歳で退職したとしてもその後40年以上の長い人生が待っているのです。長く人生を謳歌できることは喜ばしいことですが、その分、手持ちの資金を確保する必要があるということでもあります。

今までのライフプランは40年勤めた会社を定年退職した後は「新たな学問を学校で学ぶ」「余生をのんびり過ごす」といったものでした。今後は今よりも長い期間「仕事をする」必要があるといえるでしょう。

このような環境の変化に伴い、働き方や収入の得方も変わっていきます。フリーランスという働き方は、今後更に広がっていくでしょう。

 

まとめ

フリーランスという働き方いかがでしたか?終身雇用制度が崩壊しつつある現在だからこそフリーランスという働き方も検討していただければと思います。最後に私がオススメするフリーランスに関するリンク先を掲載しておきますので、ぜひご覧下さい。

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