共済と保険の違いとは?
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皆さんは共済と保険の違いをご存知でしょうか?
今回は共済と生命保険・医療保険、どちらを選ぶべきなのか。
そもそも共済と生命保険、何がどう違うのか?を解説していきます。
【共済制度とは】
私たちの周囲には、生命保険の他にも、類似する保険事業や各種共済制度(共済保険ともいいます)があります。
共済制度には、全労済の扱っている「こくみん共済」、JA(農協)の扱っている「JA共済」、日本コープ共済生活協同組合連合会の扱っている「コープ共済(CO・OP共済)」
その他に都道府県民共済グループによる「都民共済」・「県民共済」・「道民共済」・「府民共済」…また市町村によっては「市民共済」・「町民共済」なども扱っており、たくさんの共済制度があります。
全労済の運営している国内最大規模の共済制度である「こくみん共済」の加入件数は約3,217万件、「コープ共済(CO・OP共済)」は約852万件、「JA共済」は約4,090万件と、根強い人気が伺えます。
【共済と生命保険、医療保険の違い】
1.営利目的かどうか
保険会社は営利目的の事業ですが、共済は、営利を目的とせず組合員のための事業を行っています。
共済は、営利目的ではないため、資産の積極的な運用は行わず、国債や現預金などを中心とした堅実な運用に努めています。
2.加入対象
共済に加入するには組合員になる必要があります。
例えば、都道府県民共済では、共済事業の趣旨に賛同した人が出資金200円を払って組合員になることで加入できます。
また、組合員になるための条件も様々で、例えば、都民共済に加入できるのは「東京都内に居住または勤務している人」に限られます。
一方、保険は不特定多数の人が加入することができます。
3.セーフティーネット
セーフティネットとは、保険を提供している運営会社(ここでは共済もしくは保険会社)が破たんしたときに契約を保護する仕組みのことを言います。
共済にはセーフティネットはありませんが、生命保険には生命保険契約者保護機構という仕組みがあり、生命保険会社が破たんしたとしても保険契約は継続します。
4.取り扱い金融機関
共済は全労災、JA共済、コープ共済、都道府県民共済などから加入することができます。
生命保険・医療保険は生命保険会社から加入することができます。
5.監督官庁
全労済/都道府県民共済/CO・OP共済の監督官庁は厚生労働省で、消費生活協同組合法を根拠法令としています。
JA共済の監督官庁は農林水産省で、農業協同組合法を根拠法令としています。
保険の監督官庁は金融庁で、保険業法を根拠法令としています。
6.用語の違い
共済を運営している協同組合では、保障事業を「保険」ではなく「共済」と呼んでいます。
そのため、たとえば「医療保険」のことは「医療共済」、「保険期間」のことは「共済期間」、「保険金額」のことは「共済金額」のように、保険会社とは異なる言葉を使っています。
ただ、言葉の違いで保障内容が大きく異なるようなことはありません。
【商品内容の違い】
次に、共済と生命保険・医療保険で商品内容はどのように違うのでしょうか。
共済と生命保険・医療保険の比較 (2)商品内容
共済 | 生命保険・医療保険 | |
---|---|---|
死亡保障額の上限 | 1千万円 | 2億円程度 |
保険料(掛金) | 年齢、性別問わず一定保険に比べ割安 | 年齢、性別で変わる共済に比べ割高 |
配当(割戻金) | 決算で剰余金があれば、割戻金を受け取れる | 配当がある保険商品もある |
保障内容 | 高齢になると保障が小さくなる | ・保障内容は保険期間内は一定 |
保障の設定自由度 | 低い(死亡保障+医療保障など、セットの保障が多い) | 高い(死亡保険だけ、医療保険だけ、という加入も可能) |
※一部記載と異なる商品もあります。
1.死亡保障額の上限に違いがある
共済の死亡保障額は上限が1,000万円となっています。
一方、生命保険は2億円程度となっており、高額な保障を持ちたい場合には生命保険が有効です。
2.保険料(掛け金)
共済は、年齢による掛金や保障内容の差をなくして(高齢者や子供は除く)、仕組みを簡素化しています。そのため、掛金は年齢や性別を問わず一定となっています。
一方、生命保険は、多くの商品が1歳刻みで保険料が高くなる、また、性別によって保険料が異なります。
また、共済は共済期間が終身でない商品が多いといえます。
月々1,000円や2,000円くらいの掛け金で加入できる共済商品が多いので、保険に比べ保険料が安くなることが多いです。
4.配当(割戻金)
共済は、決算で剰余金があれば、「割戻金」として払い込んだ掛け金の一部が加入者に返金されます。絶対戻ってくるわけではありませんが、共済によっては30%前後戻ってくることもあります。
一方、生命保険は配当という制度があり、運用実績に応じて配当金を受け取れる商品もありますが、近年は配当付きの商品は非常に少なくなってきています。
5.保障内容
共済の場合、共済期間が80歳満了など、終身タイプでない商品が一般的です。そういった商品の場合、高齢になると保障額が減ったり、満了年齢に達すると保障が終了してしまいます。
保険商品の場合、終身タイプ、定期タイプどちらも選ぶことが可能です。
6.保障の設定自由度
共済の場合、死亡保障、入院保障、手術保障、通院保障などがひとつのパッケージになっていることが多いです。
例えば、通院保障だけを手厚くする、通院保障だけをなくす、といったカスタマイズはできません。
保険商品であれば、共済よりも自由に保障内容を設定することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は共済と保険の違いを簡潔にまとめさせてもらいました。
結論で申し上げると、双方に良い部分と物足りない部分があるので、自分に合った形を見つけ、どちらかにこだわらず
組み合わせてみるのもおすすめの一つです。
また、今後のライフプランに合わせて変えていくの全然ありなので、それもふまえて、一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。
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