GAFAとは
GAFAという言葉を知っていますか?
IT業界をほぼ独占しているGAFAは絶大な力を持ち、中小企業にとどまらず国をもおびやかす存在となりました。
GAFAの概要や危険視される理由、日本をはじめ各国の対策について解説します。
GAFAって一体何者?
私たちの生活は常にITとかかわっています。毎日の仕事はもちろん、相手とコミュニケーションを取るときや買い物をするときなど、何かとインターネットを用いたサービスを利用しています。
そしてインターネットと同じぐらい、通信手段としてスマートフォンも多く使われています。
ここ最近経済などで注目されているGAFAというのは、そんな今のIT社会において大きな影響を与えており、そして今でも私たちの生活を支えています。
ひとつの言葉のように聞こえますが、実は今のIT社会に大きな影響を与えている有名企業の頭文字を集めて作られた言葉なのです。
いずれも一度は聞いたことのある有名企業
ではその有名企業とは何か、気になる人も多いはずです。GAFAのGはGoogle、AはApple、FはFacebook、そしてもうひとつのAはAmazonです。
いずれも一度は聞いたことのあるほど有名な企業であり、利用したことがあったり現在も利用しているという人が多いはずです。
特にGoogleに関しては、検索する際に必ずといっても良いほど使用しているはずです。
この4つの企業の頭文字を取ってGAFAといわれており、いずれも世界の時価総額ランキングにおいて常に上位にランクインしています。
世界の時価総額で上位にランクインしているということは、この4社が世界に与えている影響が計り知れないということなのです。
GAFAってなぜすごい?
なぜGAFAはこれほどまでに影響を与える存在となったのか、それは異なる企業でITに必要なものを生み出しているからです。
Googleは検索エンジン、Appleは通信機器、FacebookはSNS、AmazonはECサイトと、それぞれ今のIT社会において必要不可欠な要素の覇権を持っているのです。
たとえ後発でよいサービスなどが誕生したとしても、多くの人は既に知名度が高い信用できるものを選ぶものです。
GAFAは早い段階で世に送り出しており、その結果覇権を得ることに成功しました。そして覇権を得たことによって、絶対的な地位を確立させたのです。
GAFAがもたらすメリットとは
GAFAが世界に与えた影響はこれだけではありません。GAFAによって私たちの生活はかなり豊かで便利なものになりましたが、実は本当のメリットはそれだけではありません。
GAFAがもたらした最大のメリットは、ほぼすべてのサービスをプラットフォーム化させたことです。
プラットフォーム化させることで、今までやりたかったことが簡単にできるようになりました。
Amazonを例にすると、今までオンラインでお店を出す方法がわからなかった人でも、マーケットプレイスという手法によって、気軽にオンラインショップを出すことができるようになりました。
在庫管理や購入者への発送などはすべてAmazonで行うため、販売者にとってもかなり安心です。
このように、GAFAのプラットフォーム化によって、より多くの人がやりたいことに挑戦しやすい社会ができました。
GAFAにマイクロソフトが含まれない理由
GAFAは、Google・Apple・Facebook・Amazonの4社ですが、以前はMicrosoftを含めた「GAFMA(ガフマ)」と呼ばれていました。
MicrosoftもGAFAのように、Windows OSやWindowsサーバーなどビジネスに欠かせないプラットフォームを展開しています。
また、GAFAと同じように現在もトップレベルの時価総額を維持しています。
GAFAからMicrosoftが消えた理由としては様々な憶測がありますが、提供するサービスが個人向けではなく企業向けであった点が大きいといわれています。
プラットフォーマーが問題視されているのは意図しない“個人情報”の収集なので、企業向けのサービスを提供するMicrosoftを警戒する動きは終息していったのでしょう。
GAFAを警戒する日本は新たに法律を制定し規制を開始
GAFAのデータ活用対策として「官民データ活用推進基本法」を制定
GAFAはユーザーの同意なしに個人情報を吸い上げているとして、日本では法整備を行うこととなりました。
平成28年12月14日から施行された「官民データ活用推進基本法」では、情報を独占するGAFAの対策が盛り込まれています。
官民データ活用推進基本法ではビッグデータの開示が求められおり、GAFAが取得したデータは独占できないこととなりました。
データ活用自体の法整備が整っていないため、日本はこの官民データ活用推進基本法をスタートラインとして考えています。今後、さらに法整備は進んでいく見通しです。
巨大IT企業はGAFAだけではない
GAFA以外にも、巨大IT企業と評される企業はいくつもあります。他の視点でも見ていきましょう。
米国ではGAFAだけではなくFANGもある
GAFA以外にも、巨大IT企業を指す「FANG(ファング)」も知っておきたいところです。FANGとは、以下4社の頭文字を合わせて造られた言葉です。
F…Facebook
A…Amazon
N…Netflix
G…Google
GAFAと違う点は、Apple社が抜けた代わりにNetflixが追加されているところです。FANGは2015年ごろに株式市場で言われ始めた言葉で、最新の情報技術を持っている巨大IT企業を指す言葉です。
FANGはリーマンショック後に最新技術によってアメリカ株式市場を持ち直したため、株式売買に関わる業界でよく言われるようになりました。
Netflixは映像ストリーミング会社
Netflixは、1997年にカリフォルニア州で設立された映像ストリーミング配信の会社です。
Netflixの時価総額は1,500億ドルほどでGAFAの中では低いものの、ビッグデータを活用するハイテク企業として注目されています。
Netflixはアメリカで人気が高く、日本では2015年からサービス提供を開始しています。
DVDがなくても動画を視聴できる映像ストリーミングサービスの他にも、パソコンでDVDがレンタルできるサービスも提供しています。
Netflixの場合は、個人の視聴履歴だけではなくNetflixが独自に作っているアルゴリズムを活用することで、より効果的なレコメンド機能を実現しています。
中国版GAFAも存在する
GAFAは中国に影響しません。なぜなら中国では情報統制が厳しく、GoogleやFacebookが利用できないためです。
その代わり中国独自のIT技術が進化しており、「BAT(バット)」という中国版GAFAの造語があります。
BATを構成する3社は、それぞれの分野で独占的な立場となっています。
B…バイドゥ(百度):Googleのような検索エンジン分野
Alibaba…アリババ:Amazonのような電子商取引分野
T…テンセント:LINEやFacebookのようなSNS分野(中国ではLINEも利用できない)
GAFAの中国版であるBATも各分野をけん引している存在で、独自のプラットフォームで手に入れた個人情報があります。
ただGAFAと違うところは、BATが蓄積した膨大な個人データに中国国家もアクセスできる点です。
中国では、インターネット上にアップロードするものは全て検閲を通過しなければいけません。そのため、BATはGAFAと異なり国家とともに成長すると見られています。
まとめ
今回は今話題になっているGAFAについてまとめて紹介しました。ITがどんどん発展している現在において知らない人はほとんどいないのではないでしょうか。皆さんも現在の情報社会に乗り遅れないように必要な情報はご自身で積極的に取りに行くように心掛けましょう。