ボランティアっていつからあるの?
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皆さんはボランティア活動をしたことはありますか?そもそもボランティアはいつから始まったのか、またどういう経緯で始まったのかを知っている方はほとんどいないのではないでしょうか。今回はそんなボランティアに関してお伝えしたいと思います。
ボランティアとは何か?
ボランティアは自発的行為
「VOLUNTEER」という言葉は日本語では、“篤志家”や“志願兵”と訳されています。この言葉の語源は、ラテン語の「VOLO(ヴォロ)」であり、英語では「WILL」すなわち「自分で○○する」という意味です。
ですから、ボランティア活動というのは、あくまでも自発的(自発性)な活動を示すものであり、義務でも誰かに強制されるものでもありません。
それにもかかわらず、従来は「VOLUNTEER」という言葉は「奉仕」と訳されることが多く、“滅私奉公”的なイメージでもって訳されたため、活動の範囲を制限されたり、自発的な行動に規制を加えたりすることもあり、特定の人だけが行う行動のようにも理解されてきました。
しかし近年、さまざなな領域や分野でボランティアの活発な動きがはじまり、その意義は、社会的な課題解決の可能性を秘めた活動であることと理解されるようになってきました。
このような理解が一般化する中で、改めて“ボランティア”という言葉が持つ本来の意味やその意義の理解が広まりつつあります。
ボランティアの多様性と先駆性
ボランティア活動は、あくまで、個人の自由な意志により、考え、発想し、行動するという自発的な行為、つまり“自発性”により支えられているものです。
そして、自発的であるがために、個々の取り組みに違いがあり、そのため多様な活動ができ、既成概念に捕らわれずに、自由で先駆的な取り組みが展開できるのです。
まさに“自発性(主体性)”こそがボランティア活動の最も大切な要件であるといっても過言ではありません。
もっとも、個人の意志により行動するといっても、自己の利益を目的とするものであってはなりません。常に“利他性”が求められ、その活動や目的が社会に開かれたものである必要があります。
したがって、ボランティア活動とは、「正しさ」や「公平さ」が求められる活動というよりも「多様性」と「先駆性」が求められる活動であると理解する必要があります。
ボランティアの無償性と継続性
次に、二次的な要件として「無償性」「継続性」もあげられます。個人がボランティア活動を展開する場合、あくまで無償が基本です。
もっとも最近は、活動にかかる交通費の補助やお弁当程度の食事代を支給するケースもありますが、これはあくまでも、ボランティアを“受ける側”や活動を主催する側の“気持ち”的なもので、ボランティア自身が求めるものでは決してありません。
また、日常的な活動の場面において継続的な活動が必要とされている場合や、継続することが何らかの効果につながることが期待できる場合には“継続性”が求められます。
しかし、イベント的な活動や突発的な災害救援など、一時的な活動で重要なものもあり、継続することが重要であるとは一概にいえない場合もあります。
したがって活動の内容や効果などを、ボランティア活動を“する側”とそれを“受ける側”とが、常に点検し、碓認しながら進めていくことが大切です。
ボランティアに関連した活動
世の中には、一見するとボランティアに似ていますが考え方や名称が異なる言葉があふれています。
ボランティアの言葉自体に定義がないため、その呼称が人によって異なるケースもあります。
ここでは、ボランティアに関連した活動や概念で、よく使われるものをご紹介します。
NPO(Non Profit Organization / Not for Profit Organization)
ボランティアの多くは、NPOを通した参加が一般的です。
NPOは、非営利団体全般を指していますが、狭義には特定非営利活動促進法により法人格を受けた団体を指します。 社団法人や自治会なども広義には含まれます。
日本では、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけにボランティア団体に法人格が必要とクローズアップされ、1998年に法整備が行われました。
NPO設立にはミッションと呼ばれる利益以外の目標が必要です。
ミッションの内容を定義したものは「ミッション・ステートメント」と呼ばれます。
NGO(non-goverment organizationz, 非政府組織)
一般的に、国際的な活動を行う民間人もしくは民間団体がつくる非営利的な組織です。
19世紀後半から国際協調が重要視されるようになり、第一次世界大戦後にさらに増えました。
有名なNGOには、1864年にジュネーヴで組織された国際赤十字や、人権を守る活動をするアムネスティ・インターナショナルなどがあります。
国連憲章における協議資格を持つNGOは国際政治に大きな影響力を与えます。
福祉
一般的には社会福祉と呼ばれる基本的人権の保障から支援や援助を行う公的サービスを指し、特定の活動に対する名前ではありません。
生活問題の解決をはかることも社会福祉の一環ですが、基本的な生存や人権にかかる社会的な観点から使われます。
チャリティー
慈愛・博愛・慈善の精神に基づく公益的な活動・行為ですが、宗教的な背景が多いことが特徴です。社会貢献全般を含みますが、寄付の形を取ることが多いです。
始まりは、インドで生まれた「喜捨」のように金銭や物品を恵まれない人に施す行為でした。
キリスト教の隣人を積極的に助ける精神と相性が良く、産業革命後は成功者による個人的な活動としてチャリティーが増えました。
現在でも、特にイギリスではチャリティー活動が盛んです。女性が積極的に活躍できる場として大英帝国の拡大と共に広がっていきました。
日本では、奈良時代の僧侶「行基」が交通施設や農業施設の公益的な活動に関わったことをはじめとして、僧侶による活動を中心に見られます。
明治時代からは、キリスト教をベースに外国の実業家たちが西洋チャリティー文化を日本に運んできました。
戦後は、戦災者のためにたすけあい運動、赤い羽根募金などが生まれました。
最近ではインターネットを通じて行うクリック募金もチャリティーに含まれます。
企業市民活動
元々、「企業市民(コーポレートシティズン)」は、経営用語です。
企業も地域において一市民であると考え、市民としてふさわしい行動が求められるという考え方を指します。
国内でも数ある企業がホームページなどで企業市民活動の状況を伝えています。
さらに、社内表彰や活動先への寄贈によって、従業員のボランティア活動を推進する動きもあります。
CSR(Corporate Social Responsibility)
CSRは、直訳すると「企業の社会的責任」です。
倫理的な観点から、企業は自主的に社会貢献すべきとする考え方です。
近代の歴史では、企業活動が活発になるほど排水、排気ガス、産業廃棄物など環境問題が深刻化しました。
そのため、CSRには環境保全に関する取り組みが多いです。
「エコ」であることが一つの価値観となった現代では、CSRを通して企業価値を高める企業戦略も見られます。
社会的企業(ソーシャル・ビジネス)
ソーシャル・ビジネスとは、社会問題の解決を目的としたビジネスを指します。
社会的企業は、ソーシャル・ビジネスをメインに行う企業です。
無償ではない分、ボランティアより活動の場が限られますが、商品やサービスの質が良く、継続性が高いことが特徴です。
一般的な企業のように利益の最大化ではなく、目的の達成を最重要視する点が大きなポイントです。
コミュニティ・ビジネス
コミュニティ・ビジネスは、地域(コミュニティ)の課題を、地域住民が主体的にビジネス手法で解決する取り組みです。
ソーシャルビジネスに似ていますが、より狭義のビジネスといえます。
地域により課題は異なりますが、多くは地域経済の活性化、雇用創出を目的にしています。
他には、地域コミュニケーションの活性化など、その地域をより良くするためのさまざまな活動があります。
まとめ
今回はボランティア活動とボランティアに付随する活動に関してご紹介しました。皆さんもより良い社会にしていくためにぜひボランティア活動に積極的に参加していただければと思います。最後に私がおすすめするリンク先を掲載しておきますので、ぜひご覧ください。
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