花粉症の薬って何が一番いいの?
春先になると花粉が大量に飛散され始めますよね。皆さん花粉症対策は万全ですか?花粉症がひどい方は目が痒くなり、鼻がムズムズして普段の生活に支障をきたしてしまいますよね。
そこで、今回は花粉症の基礎知識や予防する方法、更にはどういった薬剤がいいのか等をお伝えできればと思います。
花粉症を引き起こす植物の種類とは?
代表的なスギ花粉・ヒノキ花粉・ブタクサ花粉以外にも、つらい鼻水や鼻づまりなど、花粉症の症状を引き起こす植物はたくさんあります。
スギ(飛散時期は2〜4月)、ヒノキ(飛散時期は3〜5月)、ブタクサ(飛散時期は8〜10月)以外にも、シラカンバ(4〜6月)、イネ科(4~11月)、ヨモギ(8〜10月)など、ほぼ年間通して何らかの花粉が日本中で飛散しています。
花粉症というとスギ・ヒノキ花粉のイメージが強いものの、夏や秋の植物で鼻炎の症状が出る例も多く、最近は「通年病」とも言われつつあります。
しかし、夏や秋の花粉症を知らない人も多く、「花粉症シーズンじゃない」という思い込みから、風邪と判断し、何の対策も講じていない人もいるようです。
もしかしたら、そのつらい鼻炎はスギ・ヒノキ以外の花粉による症状なのかもしれません。
花粉症になる人はどのような人?
花粉症を発症する人は、遺伝的にアレルギー体質であることが主な原因として言われていますが、それ以外に何か原因はあるのでしょうか?
まず、一般的にあげられるのが食生活の変化です。
なぜなら同じ地域に住んでいても、お年寄りには花粉症の有病率が少ないからです。インスタント食品やスナック菓子など今とくらべて、ほとんどなかった時代、昔からの和食がアレルギー体質になりにくい要素があるのかもしれません。
次に自律神経を乱す睡眠不足や不規則な生活、そしてストレスも原因と言われています。
生活習慣を見直し、規則正しい生活を心がけることで花粉症が楽になるかもしれません。
また、花粉の飛散が多い地域では、花粉症の有病率も高い傾向にありますが、排気ガスの影響も受けていると言われています。
花粉の飛散量が同じでも、排気ガスの多い地域の方が花粉症になる人が多いのだとか。排気ガスのなかに含まれる微粒子と一緒に花粉を吸いこんでしまうと、アレルギー反応が出やすくなると言われています。
また、アスファルトにも要注意です。花粉が飛んでも土に吸収され、再び舞い上がることの少ない田舎と違い、アスファルトは落ちた花粉が何度でも風に舞い上がり、空中を飛んでしまうので、花粉を吸い込みやすくなると言われています。
そのため、大きな道路の近くや都会に住んでいる人は普段からマスクをするなど特に注意が必要です。
花粉症対策にできること
花粉症におすすめ!普段から取り入れたい食べ物
花粉症はアレルギー反応のため、体の免疫力を高めることで抵抗力を上げ、アレルギー反応を抑えることが期待できます。
乳酸菌
花粉症は免疫機能の異常により発生します。免疫機能が正常に働くことで、花粉症特有のアレルギー症状の発生を抑えられます。
免疫機能をつかさどる免疫細胞の約60%は腸に集中しているため、腸の環境を整えることが正常な免疫機能の活動につながるのです。乳酸菌の代表的な食品としてヨーグルトやチーズ、味噌、キムチなどの発酵食品が挙げられます。
食物繊維
免疫力を高めるためには食物繊維をとることも効果的です。食物繊維は腸内環境を整える働きだけでなく、乳酸菌などの善玉菌のエサになるため、腸内を整える善玉菌の増加をうながしてくれます。
善玉菌の増加は、アレルゲンとなる花粉の吸収を抑える「IgA抗体」の増加にもつながるため、積極的な食物繊維の摂取が花粉症の症状を抑えることにつながります。
※食物繊維の多い食品
豆類煮豆、野菜野菜ごぼう、果物果物柑橘類、きのこ類きのこ類、海藻類海藻類
花粉症を悪化させないためにできること
バランスのとれた食事
すでに紹介した乳酸菌と食物繊維の摂取も含め、栄養バランスのとれた食事をとることが免疫力の向上につながります。
特に脂質のとりすぎは善玉菌を減らす悪玉菌を腸内に増やすことにつながるため、脂っこいものや肉類はとりすぎないように注意が必要です。
また香辛料など刺激の強い食物は、鼻の粘膜を刺激するため、アレルギー反応を促進させる恐れがありますので、摂取は控えるようにするのがよいでしょう。
アルコールを控える
アルコールも花粉症のアレルギー反応を悪化させる恐れがあります。アルコールを分解するときに発生するアセドアルデヒドは、アレルギー症状のもとになるヒスタミンの発生を促してしまいます。
また、アルコールは血管を拡張させるため、鼻の粘膜の浮腫みや鼻づまりを促進させてしまうので、花粉症の季節はアルコールの摂取を抑えることが必要です。
タバコを控える
同様にタバコもアレルギー反応を悪化させる要因の一つです。
タバコの煙は鼻の粘膜を刺激するため、鼻の症状を悪化させます。
タバコの煙は喫煙する本人だけでなく、周囲への受動喫煙の影響も大きいため、普段以上に花粉症のシーズンはタバコを控える(または禁煙する)ように心がけるのがよいでしょう。
花粉症薬の種類
花粉症の治療にはアレルギー反応を抑える薬を使用します。
アレルギー反応を抑える薬にはたくさんの種類があるのですが、花粉症の治療に使われる薬は「抗ヒスタミン薬」と呼ばれる医薬品になります。
抗ヒスタミン薬は第一世代と第二世代に分類されます。現在では、ほとんどの花粉症患者の方が第二世代の抗ヒスタミン薬を使用しています。
まずは医師の診察を受け、自身の症状を適切に診断してもらった上で医薬品を使用することが大切です。
今回は医師から処方される薬剤に関してメリットとデメリットをいくつか挙げておくのでご自身が処方された薬剤がどういったものか確認していただければと思います。
ビラノア
- 抗アレルギー作用:★★★★☆
- 眠気の副作用:なし(★☆☆☆☆)
ビラノアは2016年に発売されたばかりの新しい薬です。新薬ということもあり、まだ普及の途中といった状況です。特徴は強力な抗アレルギー作用を持ちながらも、眠気の副作用が抑えられている点。
デザレックス
- 抗アレルギー作用:★★★☆☆
- 眠気の副作用:なし(★☆☆☆☆)
デザレックスは先ほど紹介したビラノアと同じ2016年に発売されたばかりの薬です。ビラノアと比較すると抗アレルギー作用が若干弱く、使いどころの難しい薬です。
アレグラ
- 抗アレルギー作用:★★☆☆☆
- 眠気の副作用:なし(★☆☆☆☆)
花粉症患者に最も使われている医薬品がアレグラです。特徴は眠気の副作用がとても弱いことで、非常に使いやすい花粉症薬となっています。
ザイザル
- 抗アレルギー作用:★★★☆☆
- 眠気の副作用:あり(★★★☆☆)
ザイザルは1日1回、就寝前に服用することで花粉症の症状を強力に抑えてくれる薬です。持続的な抗アレルギー作用が特徴で、近年多くの医療機関で処方されている花粉症薬です。
アレロック
- 抗アレルギー作用:★★★★★
- 眠気の副作用:強い(★★★★★)
アレロックは第二世代抗ヒスタミン薬の中で最も強力な抗アレルギー作用が特徴の薬です。強力な効き目の反面、眠気の副作用が最も強力に現れるため、重症の花粉症患者の方に使用されています。
ジルテック
- 抗アレルギー作用:★★★★☆
- 眠気の副作用:あり(★★★★☆)
ジルテックはかなり強力な抗アレルギー作用をもつ薬です。眠気の副作用も強いので、重度の花粉症患者の方におすすめの薬です。
タリオン
- 抗アレルギー作用:★★★☆☆
- 眠気の副作用:あり(★★★☆☆)
タリオンはアレグラに比べて効果が少し強く、その反面眠気が出やすい薬です。花粉症の症状がある程度ひどい方におすすめの薬です。
アレジオン
- 抗アレルギー作用:★★★☆☆
- 眠気の副作用:あり(★★☆☆☆)
アレジオンは就寝前に1錠服用するだけで、朝から効き目が1日中続く花粉症薬です。アレグラと比較すると抗アレルギー作用は強力ですが、副作用として若干の眠気が現れます。
エバステル
- 抗アレルギー作用:★★☆☆☆
- 眠気の副作用:あり(★★☆☆☆)
エバステルは、先ほど紹介したアレジオンと同程度の抗アレルギー作用をもつ薬です。眠気の副作用の強さも同程度のため、個人の好みによってアレジオンと使い分けが可能です。
クラリチン
- 抗アレルギー作用:★☆☆☆☆
- 眠気の副作用:なし(★☆☆☆☆)
クラリチンはアレグラに比べて抗アレルギー作用が弱い点が特徴です。一方で眠気もほとんど現れないため使いやすく、軽度の花粉症症状の方におすすめです。
まとめ
花粉症は今では日本人の25%が発症しているという国民病であり、今なお人数は増加しています。花粉症は一度発症すると治療は簡単ではなく、完全に治すことは難しいといわれています。
早めに花粉症に対して予防して快適な生活を過ごしましょう。
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